環境・建設委員会

平成二十七年十二月十日(木曜日)
第九委員会室

平成27年12月10日の環境・建設委員会にて、首都高速道路の料金体系見直し、都立公園の指定管理、等について、質問をおこないました。


■首都高速道路の料金体系見直しについて

1.首都高速道路料金体系見直しの経緯について

〇菅野委員

 それでは私の方から、まず二百五十六号議案に関連して伺いたいと思います。
 首都高速道路のお話でございますので、首都高速道路というのは、ご承知のとおり前回の東京オリンピックに向けて整備をされて、昭和三十七年に開通をしてから既に五十年以上経過しています。現在では、首都圏の自動車交通の大動脈として不可欠なインフラとなっています。そこでこのたび、現行の料金体系を見直して来年度から新たな仕組みに移行するために同意が求められています。
 そこでまず最初に、今回の見直しの経緯について伺いたいと思います。

○今村道路管理部長

 首都圏の高速道路ネットワークは、三環状道路の整備が進む中で、その整備効果を十分に発揮させる料金体系となっておらず、そのため渋滞等の社会的損失が生じております。また、複数の高速道路会社により運営されていることなどから、料金体系が複雑で、利用者にとってわかりにくいものとなっております。
 こうしたことから国は、高速道路ネットワークを賢く使うという観点で、大都市圏における高速料金体系の見直しについて検討を進め、本年九月に具体方針案を明らかにいたしました。これに基づき、各高速道路会社が新たな料金案を作成し、そのうち都道として位置づけられております首都高速道路の料金について、道路整備特別措置法に基づく同意申請が東京都に提出されたものでございます。

2.今回の料金体系見直しのポイントについて

〇菅野委員

 今回の見直しは、今の答弁からも、国の方針に基づいて行われるものであって、新たな料金の仕組みが必要であるということがわかりました。
 さてそこで、今回の見直しの項目は料金体系全般にわたっているようですけれども、今回の見直しのポイントについて伺いたいと思います。

○今村道路管理部長

 今回の見直しでは、走行距離に応じた公平な料金体系の構築や高速道路会社間で異なる仕組みの共通化を図るため、料金については、高速自動車国道の大都市近郊区間の水準である一キロメートル当たり二十九・五二円に統一するとともに、車種区分をNEXCOと同様の五区分といたします。
 また、都心通過交通を外側の環状道路へ誘導するため、発着地が同じであれば、ルートにかかわらず料金を基本的に同一とすることといたしました。このように今回の見直しは、圏央道内側の高速道路ネットワーク全体を一体的に捉えた上で、その機能を最大限に発揮させることを目的とした内容となっております。

3.首都高速道路料金の具体的な改定内容について

〇菅野委員

 今回の見直しというのが首都高道路だけではなくて、首都圏の高速道路ネットワーク全体を念頭に置いてあるということがわかりました。
 ではそこで、首都高速道路の料金は具体的にどのように改定されるのかを伺いたいと思います。

○今村道路管理部長

 今回の改定内容は、まず車種区分については、これまで普通車と大型車の二区分であったものをNEXCOと同じく軽自動車等、普通車、中型車、大型車、特大車の五区分といたします。また、走行距離に応じた料金体系をさらに進め、現行の六キロメートルごとに課金される仕組みから〇・一キロメートル走行するごとに課金されることとなります。ETC搭載の普通車の場合、現在、五百十円から九百三十円となっている料金が、下限が三百円、上限が千三百円に改定されます。
 例えば、高井戸から乗って新宿でおりた場合、走行距離は七・一キロメートルで、現在の料金六百十円が三百九十円となります。また、高井戸から乗って空港中央でおりた場合、走行距離は、二十六・七キロメートルで、現在の料金九百三十円が千十円となります。

4.ユーザーの負担増に対する配慮について

〇菅野委員

 今の説明ですと、現行料金に比較して値下げとなる場合もありますけれども、一方で、値上げとなるケースも発生するようです。こうしたユーザーの負担増に対して、どのような配慮がなされているのか、伺いたいと思います。

○今村道路管理部長

 今回の見直しに伴い、利用者に対する負担軽減措置が講じられております。料金額につきましては、走行距離に応じた料金を原則どおり適用いたしますと、例えば、首都高内で最も長い距離八十六・六キロメートルを走行した場合、普通車で現在の九百三十円が二千九百二十円となるなど大幅な負担増となるため、激変緩和措置として、当分の間、料金の上限を千三百円としております。
 また、車種区分の見直しにおきましても、値上げとなる中型車と特大車については、平成三十二年度までの五年間、激変緩和措置が講じられております。例えば、中型車では、二〇%となる値上げ幅を七%に抑えております。さらに物流や運輸等の事業者に対して適用されている大口多頻度割引につきましては、今後十年間、現行の割引率三〇%が継続されるとともに、中央環状線の内側を通行しないETC搭載車については、さらに五%の拡充が図られております。

5.このたびの同意申請に対する都の見解について

〇菅野委員

 一般の利用者というだけではなくて、特に仕事で使っている、物流を支える事業者などへの配慮が、まず、なされている点は評価できるものだと思います。
 そこで最後に、今回の同意申請に対する都としての見解について伺いたいと思います。

○今村道路管理部長

 都はこれまで、国に対し、対距離料金を基本とした料金体系の一元化や都心通過交通の外側誘導など、首都圏の高速道路ネットワークが一体的で利用しやすいものとなるよう機会を捉えて要望をしてまいりました。今回、同意申請のあった首都高速道路の料金改定案につきましては、これまでの都の主張がおおむね反映された国の方針に基づいておりまして、また、利用者への配慮も適切に講じられているなど、妥当な内容であると考えております。

〇菅野委員

 今、答弁にあったように、首都圏全体で捉えた場合ということで考えていくと、やはりこの料金見直しによって外側誘導を図って都心通過交通を減らすということは、渋滞緩和や物流の効率化を促すだけではなくて、CO2削減による環境改善にもつながるなど、大きなメリットがあると私も思います。今後も、都民にとって一層便利な首都高速道路となるよう期待をして、これについての質問は終わりたいと思います。

■都立公園の指定管理について

1.都立公園の指定管理者選定にあたり行われた見直し点について

〇菅野委員

 続きまして、二百五十八号議案外にあります都立公園の指定管理に関しての質問をしたいと思います。
 都立公園の指定管理制度は、平成十八年度に本格的に導入してから五年ごとに更新し、今年度末に二期目の指定管理期間が満了となります。まず、指定管理者の皆さんが、都政の現場で汗を流し、これまで管理運営水準の向上に取り組んでこられたことは大いに評価したいと思います。
 しかしながら、都立公園を取り巻く環境は、東日本大震災発生に伴う防災意識の高まり、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催決定、そして国内外からの来訪客増加など大きく変化をしてきています。同時に、少子高齢化の着実な進展とともに、ボランティア活動への関心の高まりなど都民生活にも変化が見られます。都立公園の指定管理者選定に当たっては、こうした変化を踏まえながら、都民ニーズに的確に対応することが求められていると思います。
 そこで、今回の指定管理者選定に当たり、どのような見直しを行ったのかについてお伺いしたいと思います。

○日浦公園管理担当部長

 平成二十六年七月に東京都地域防災計画が修正され、大規模救出救助活動拠点候補地に指定された公園が増加したことに伴い、防災公園グループを、十三公園から二十一公園拡大いたしました。また、指定管理期間について、監理団体に特命する都の特に主要な政策と連動した公園は十年、公募した公園は二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会後も見据え、魅力向上の取り組みを定着させるため、七年といたしました。

2.防災公園グループ、文化財庭園グループの指定管理機関が長期化する理由について

〇菅野委員

 今のご答弁から、防災公園グループの拡大と、指定管理期間の長期化というのが主な変更点であることがわかります。このことからも、今回の選定では、監理団体の活用とあわせた指定管理期間の長期化が大きな特徴であります。この方針は理解できるものですが、東京都の監理団体である東京都公園協会が特命で選定され、指定管理期間が十年に延びる理由については、都民に対してもしっかりと説明しなければならないと思います。
 特に、施設数が大きくふえる防災公園グループや、海外からの観光客へのおもてなし施設として充実、そして強化が求められる文化財庭園グループといった都の主要な政策と連動している代表的な施設について、より丁寧な説明が必要ではないかと考えます。
 そこで、防災公園グループ並びに文化財庭園グループについて、指定管理期間を長期化する理由についてお伺いしたいと思います。

○日浦公園管理担当部長

 まず、防災グループにつきましては、大規模救出救助活動拠点として、発災時には避難場所と活動拠点という極めて重要な二つの役割を担っており、指定管理者は行政の応急復旧活動の一翼を担うことから、都の防災対策と連動した長期的な視点での取り組みが求められます。また、警察、消防、自衛隊などとの合同訓練のほか、地元区市との防災協力や地域住民への啓発など、長期的、継続的に行うことで相互信頼関係を構築し、強固な防災体制を確立することが必要であることから、指定管理期間を十年といたしました。
 次に、文化財庭園グループでございますが、文化的、歴史的価値の保存、復元を確実に行うため、指定管理者には、文化財に関する深い知識や維持管理技術によって、長期的視点に立った管理を行うとともに、高度な庭園管理技術やノウハウを長期的に集積していくことが求められております。また、国内外から訪れる方々に日本の伝統と文化を伝える施設として、都の施策と連携し、長期的視点に立った利活用を図ることが必要であることから、指定管理期間を十年としたものでございます。

3.指定管理機関十年となった公園の管理団体に対する緊張関係の確保のためのとりくみについて

〇菅野委員

 行政との連携をさらに深めていくこと、また、監理団体の職員が、技術、ノウハウを継承するとともに専門性を高める必要があることなど、指定管理期間を長期化する理由もよくわかりました。ただいま答弁があったように、長期化にはメリットがありますが、指定管理期間が長期にわたり固定化することで、指定管理者が改善の意欲を失うなど緊張感を失うようでは本末転倒になりかねません。
 そこで、指定管理期間十年となった公園の指定管理者である監理団体に対して、緊張関係の確保に向け、今後どのように取り組むのか、お伺いしたいと思います。

○日浦公園管理担当部長

 監理団体に特命する政策連動性の高い施設につきましては、当初の計画で示されました取り組みの方向性、達成度などを確認し、状況変化などに適切に対応するため、中間年での事業計画の見直しを実施いたします。事業計画書の見直しに当たりましては、今回の選定と同様に外部委員を過半数含む選定委員会による審査を経ることとしております。また、管理運営状況は極めて不良であった場合には、指定管理を取り消すこととしております。

〇菅野委員

 監理団体に対する緊張関係の確保策として、中間年での事業計画の見直しを実施するなど、工夫をされていることはよくわかりました。監理団体には、都の政策実現に向けてぜひ腰を据えて取り組んでもらいたいと思います。都も、指定管理者が緊張感と向上心を持って取り組んでいけるよう、しっかりと指導していっていただきたいと思います。

4.質の高いサービス提供に向けてのとりくみについて

〇菅野委員

 次に、質の高いサービスの提供に向けた取り組みについて伺います。
 次期指定管理期間は、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を控え、公園の一層の魅力向上に取り組むよい機会となります。いうまでもなく、指定管理者制度の目的は、経費の削減とサービスの質の向上を両立させることにあります。
 しかし、これまでの制度運用の中では、どちらかというと経費の削減が強調され、コスト圧縮に重点が置かれてきたのではないかといった認識を持っています。今後は、安かろう、悪かろうではなく、高品質な都民サービスを提供していくことが極めて重要であると考えます。
 そこで、今回の選定に当たり、質の高いサービスの提供に向けてどのような取り組みを行ったのかについて伺いたいと思います。

○日浦公園管理担当部長

 各応募団体から提出されます事業計画の評価に当たりましては、適切な維持管理や魅力的なイベントの開催など、質の高いサービスに関する項目への配点を高めました。また、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会後を見据え、各公園の特性を踏まえた魅力向上策を提案させました。
 今後、定期的な履行確認や、年度ごとの管理運営状況評価などを通じまして、着実に実施してまいります。

〇菅野委員

 質の高いサービスに関する評価を重視するなど、選定基準を見直したことは評価できます。三期目となる次の指定管理期間では、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会とその先を見据えて、いずれの施設でもさらに高いレベルでの管理が期待されており、指定管理者の真価が問われることになります。日本そして東京を訪れる国内外からの来訪者には、これからますますふえることが見込まれていますので、大会を契機とした魅力向上策については、しっかりと実施していただきたいと考えます。
 建設局は、今後とも、都民の期待に応えるため、指定管理者を適切に指導し、質の高いサービスの提供を図っていくことを要望して、私の質問を終わります。


【都議会リポート】


https://www.gikai.metro.tokyo.jp/record/environmental-construction/2015-17.html