東京都議会 平成27年 第四回東京都議会定例会 一般質問(要約)

平成27年12月9日(水)、かんの弘一(港区選出 都議会議員)は、東京都議会 平成27年 第四回東京都議会定例会にて一般質問をを行いました。


平成27年 第四回東京都議会定例会

1.環境に配慮した都市づくりについて

〇菅野

 都市づくりにおいて活発な経済活動と環境負荷低減の両立は不可欠だが、品川駅周辺のまちづくりをはじめとする大規模な都市開発を進める上での都の環境負荷低減のとりくみについて見解を伺う。

○知事

 経済発展の中心的な役割はもとより、最先端の環境技術の活用や、環境改善につながる道路ネットワークの形成を推進し、成熟社会の都市モデルとして世界に発信する。

2.都営青山北町アパートの建てかえについて

〇菅野

 現状、低層の団地である都営青山北町アパートの建てかえについて、高層化・集約化して最大限用地を生み出し、地域特性に合わせたにぎわいのあるまちづくりを行っていく必要があると考えるが、どのように建てかえるのか。

○東京都技監

 敷地南西側に住宅を集約、高層化し、オリンピック・パラリンピック大会までの完成を目指す。建物の低層部には、児童館や保育所を併設するとともに、周辺エリアに開かれ、地域の防災性を高める、まとまりのある緑地や広場も確保。青山通り沿道の民有地との一体的なまちづくり等を推進し、にぎわい、文化、緑をつなぐ最先端の文化、流行の発信拠点を形成していく。

3.水辺空間を生かした観光振興について

〇菅野

 私の住む港区には芝浦や港南地区に様々な運河があり、水上交通のルートを整備することで舟運による観光を活発にできるとの印象がある。このような東京の水辺空間を活用したにぎわいの創出、観光の活性化について、地域とも協力して効果の高い施策を展開すべきと考えるが、所見を伺う。

○産業労働局長

 東京の旅行地としての魅力向上を図るには、水辺空間の集客力を高め、観光振興の効果的な展開に結び付けることが重要。具体的な状況に詳しく意欲をもつ地元と連携し、旅行者の誘致に向け、ハードとソフトの両面から支援について検討していく。

4.国際会議の誘致について

〇菅野

 国際会議の誘致を効果的に展開し、東京での開催をふやすために、どのように対応を進めていくのか見解を伺う。

○産業労働局長

 従来の助成の他、大規模な国際会議について誘致や開催にかかる負担軽減支援の充実、中小規模国際会議の誘致に向けたPRや開催時の会場確保等の支援を行い、国際的な競争力を高め観光振興施策の充実を進める。

5.海上公園について

〇菅野

 時代とともに求められる役割が変化してきた海上公園のあり方について、東京都の現在の検討状況と今後の取り組みについて伺う。

○港湾局長

 学識経験者を含めた専門家によって環境や防災、観光や歴史文化、2020年東京大会への対応などの視点から海上公園の今後のあり方が検討されており、その後都民などから広く意見を伺った上で最終答申を受け、都はそれをもとに新たな時代に対応した海上公園のあり方をビジョンとして取りまとめる。

〇菅野

 臨海部観光の活性化への新たな観光資源として期待される水陸両用バスについて、お台場でも水陸両用車の運航に必要な河川や海に出入りするための「スロープ」整備に取り組むべきと考えるが都の見解を伺う。

○港湾局長

 現在お台場海浜公園ではスロープや動線について設計を進めており、平成28年度末までにスロープを竣工させる。

6.食の安全について

〇菅野

 東京の魅力を高めるためには食の安全をしっかり確保することが重要だが、都民はもちろん、世界各国からの旅行者に東京の食の安全・安心を実感してもらうためにはどう取り組むのか、伺う。

○福祉保健局長

 「東京都食品安全推進計画」を改定。国際基準を見据えた事業者による安全確保、監視指導等に基づく安全対策、世界への情報発信の三つを施策の柱に、食中毒などに対する健康危機管理体制の整備など十一の重点施策を盛りこんだ。外国人観光客に対しては飲食店での多言語対応を進めるなど、施策を一層推進し、情報を発信していく。

〇菅野

 事業者が行う自主的な食品の衛生管理について、中小規模の事業者から導入へのハードルが高いとの声があるHACCP※1システムを普及させるために、都はどのように支援を行うのか伺う。

○福祉保健局長

 特別区等と連携し、事業者への周知や助言等を行うほか、都独自の自主管理認証制度を設け、衛生管理マニュアル作成セミナーや実地講習会を開催するなど事業者を支援する。

※1HACCP…HACCP(ハサップ)は、食品の原材料の受け入れから出荷までの各工程ごとに、危害の発生防止につながる重要なポイントを継続的に監視、記録し、安全を確保するシステム。国際的に推奨されている衛生管理手法である。

平成27年 第四回東京都議会定例会


以上は質問と答弁は要約したものです。全文はこちらをご覧ください。
平成27年 第四回東京都議会定例会 一般質問(全文)

東京都議会 平成27年 第四回東京都議会定例会 一般質問(全文)
平成27年12月9日(水)


1.環境に配慮した都市づくりについて

〇菅野
 私からは、東京のさらなる魅力向上を目指して、何点か質問させていただきます。
 初めに、環境に配慮した都市づくりについて伺います。
 現在、フランスのパリにおいて、国連気候変動枠組条約第二十一回締約国会議、いわゆるCOP21が開催されています。この会議では、京都議定書に続く二〇二〇年以降の新しい温暖化対策の枠組みが、全ての国の合意のもとにどのようにつくられていくかがポイントになっています。
 成熟都市の多くは、持続可能性、サステーナビリティーを都市政策の主要なテーマに掲げています。
 そして、知事は、今定例会の所信表明において、新たな環境基本計画に関する審議会の中間のまとめを受け、温室効果ガスの排出量を二〇三〇年までに二〇〇〇年比で三〇%削減するという意欲的な目標を設定し、東京の持続的な発展、成長を確かなものとするための取り組みを着実に進める旨の表明をされました。
 多くの人、物が集積し、日本を牽引するこの東京は、活発な都市基盤整備と経済活動が不可欠であるとともに、同時に、環境負荷の低減を図ることが必要です。
 今後、オリンピック・パラリンピック開催を契機として、大会関連施設やさまざまなインフラの整備、東京の都市力のさらなる向上を目指す品川駅周辺のまちづくりを初めとする大規模な都市開発など、都は、経済活力の向上を図る都市づくりを進める中で、環境負荷の低減にも配慮し、その取り組みを世界の国々に発信すべきだと考えますが、知事のご見解を伺います。

 
○知事(舛添要一君)
 菅野弘一議員の一般質問にお答えいたします。
 環境に配慮した都市づくりについてでございますが、東京が今後とも持続的に発展していくためには、都市づくりを通じて、経済活力の向上や安全・安心の確保とともに、都市活動に伴う環境負荷の低減に取り組んでいく必要があります。
 例えば、虎ノ門周辺におきまして、高度な都市機能を集積させた拠点を形成し、国際競争力を強化すると同時に、街区単位でのエネルギー利用の効率化を図ってまいりました。オリンピック・パラリンピック大会時の選手村の整備に当たりましても、水素や再生可能エネルギーの導入など、最先端の環境技術を積極的に活用してまいります。
 また、首都高速中央環状線の全線開通によりまして、都心部の渋滞は大きく改善し、CO2排出量も低減されております。引き続き、経済活動を支え、環境改善につながる骨格的な道路ネットワークの形成を推進してまいります。
 今後とも、このような都市づくりを推進し、我が国の経済発展の中心的な役割はもとより、都市における環境負荷低減の取り組みにおいても、トップランナーの役割を担う東京の姿を、成熟社会の都市モデルとして世界に発信してまいります。
 その他の質問につきましては、東京都技監及び関係局長が答弁をいたします。

2.港区の都営青山北町アパートの建てかえについて

〇菅野
 次に、港区の都営青山北町アパートの建てかえについて伺います。
 知事は、今定例会の所信表明において、都営住宅の建てかえを契機に、地域特性に応じたまちづくりを推進するとした上で、青山北町については、低層のアパートを超高層化することで用地を生み出し、文化、流行の発信拠点を形成すると述べられました。これは歓迎すべき施策であり、大いに進めていただきたいと思います。
 この青山北町アパートは、青山通りと表参道に挟まれた約四ヘクタールもの敷地を有しており、非常に大きなポテンシャルを持つ土地であります。そして、この北青山三丁目は、東京都長期ビジョンにおいても、都有地を活用した青山通り沿道との一体的なまちづくりを推進する地区に位置づけられており、地元港区でもこの十月に、青山通りまちづくりガイドラインを作成し、未来に受け継ぐ気品とにぎわいのまち青山が将来像として掲げられました。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを控え、新国立競技場の玄関口ともなる青山地区でこうしたまちづくりが進めば、我が党が主張する東京を世界で一番の都市にの実現に、大きく貢献することができるものと思います。
 現状の都営青山北町アパートは、低層の団地であります。建てかえに際しましては、高層化、集約化して最大限用地を生み出し、地域特性に合わせたにぎわいのあるまちづくりを行っていく必要があると考えます。
 そこで、都営青山北町アパートをどのように建てかえるのか伺います。

○東京都技監(安井順一君)
 都営青山北町アパートの建てかえについてでございますが、青山北町アパートは、原宿表参道や青山通りから至近の位置にあり、今後、老朽化した住宅を建てかえるに当たりましては、敷地の有効活用も考慮し、東京の魅力を高めるまちづくりの視点を持って進めていくこととしております。
 具体的には、現在の敷地の南西側に都営住宅を集約、高層化いたしまして、オリンピック・パラリンピック大会までの完成を目指すことといたします。また、建物の低層部には、児童館や保育所を併設するとともに、周辺エリアに開かれ、地域の防災性を高める、まとまりのある緑地や広場も確保いたします。
 さらに、創出する用地を活用して、青山通り沿道の民有地との一体的なまちづくりなどを推進いたしまして、にぎわい、文化、緑をつなぐ最先端の文化、流行の発信拠点を形成してまいります。

3.水辺空間を生かした観光振興について

〇菅野
 次に、水辺空間を生かした観光振興について伺います。
 東京は、江戸時代には水の都と称され、現在でも多くの河川が流れて、運河やかつての掘り割りの名残を持つエリアが湾岸を中心に広がっています。
 こうした東京の水辺空間の魅力については、近年になって改めて評価する意見もふえて、地域のさまざまな団体が観光面での活用に向けて知恵を出して、工夫を行う例も出てきています。
 私の住む港区でも、かつての埋め立てによって市街地の拡大が進みましたが、芝浦や港南地区などにはいまだにさまざまな運河があり、今後、水上交通のルートなどをうまく整備することで、いわゆる舟運による観光を活発にできるとの印象もあります。
 こうした水上交通のルートによる観光をしっかりと進めるためには、地域の意見を聞きながら、船舶が出発するエリアに多くの旅行者が集まるように、にぎわいを生み出したり、観光客が船着き場を観光スポットとして出向くだけの魅力をつくり上げていく努力が重要になるかと思います。
 そこで、都として水辺空間を活用した観光の活性化に向けて、地域とも協力して効果の高い施策を展開すべきだと考えますが、所見を伺います。

○産業労働局長(山本隆君)
 ご質問にお答えをいたします。
 まず、水辺空間を活用した観光の活性化についてでございますが、東京の旅行地としての魅力向上を図るためには、都内の湾岸や河川の周辺エリア等の水辺空間の集客力を高め、観光振興の効果的な展開に結びつけることが重要でございます。
 都はこれまで、水辺空間の活性化に向け、地元の自治体と協力し、船着き場への観光案内の標識や旅行者の休憩施設の整備に加え、集客に役立つイベント開催を支援してまいりました。
 観光振興の面から水辺のエリアへの関心が集まる状況等を踏まえ、今後、具体的な地元での状況に詳しく、旅行者の誘致について意欲を持つ地域の観光協会などの取り組みの後押しに向けて、ハードとソフトの両面から支援について検討を行ってまいります。
 こうした取り組みにより、水辺空間の魅力を引き出し、効果の高い施策の展開を着実に進めてまいります。

4.国際会議の誘致開催に向けた支援について

〇菅野
 次に、国際会議の誘致、開催支援について伺います。
 海外から一度に多くの外国人旅行者を誘致するためには、東京で国際会議を開催することが効果的であるといわれています。短い期間とはいえ、国際会議を一回開くことで海外から多くの来訪者が期待できるだけに、MICE誘致という形で、外国の主要な都市は東京と同様にさまざまな方策を打ち出していると聞いています。
 MICEについて戦略性を持って誘致して、国際会議が実際に開催される時期も含めて、さまざまなサポートを行うことが必要であると思います。そして、誘致をめぐる競争を少しでも有利に進めて会議の開催件数をふやしていくためには、これまでにも増して規模の大きな会議の支援を強化するべきであると考えます。
 加えて、スケールの大きい会議にとどまらず、さまざまな規模の会議を幅広く東京で開催できるよう働きかけることも重要になるように思います。
 国際会議の誘致を効果的に展開して東京での開催をふやしていくために、都としてどのような対応を進めていく考えであるか、見解を伺います。

○産業労働局長(山本隆君)
 国際会議の誘致開催に向けた支援についてでございますが、海外から東京を訪れる旅行者をふやすため、さまざまな規模の国際会議が都内で幅広く開催されるよう、誘致を進める取り組みを効果的にサポートすることは重要でございます。
 これまで都は、東京での国際会議の開催を働きかけるため、外国人の参加者が多く見込める場合を対象に、誘致活動に必要な経費への助成等を行ってまいりました。
 今後は、特に大規模な国際会議について、その誘致や開催の負担軽減を図る支援の充実を検討いたします。また、世界的に数多く開催される中小規模の国際会議の誘致に向けたPRや、開催時の会場確保等の支援を検討し、東京を開催地とする多様な会議をふやしてまいります。
 こうした取り組みにより、MICE誘致の国際的な競争力を高め、観光振興の施策の充実を進めてまいります。

5.海上公園について

〇菅野
 次に、海上公園について伺います。
 海上公園は、高度経済成長期に東京港の沿岸開発が進み、また環境問題が顕在化していく中で、海を都民に取り戻すという理念のもと立案された構想に基づき、都が独自に整備を進めてきました。
 例えば、野鳥公園では、干潟や浅場の整備を進めることにより、自然環境の改善が図られ、また葛西海浜公園では、この夏、約半世紀ぶりに海水浴が復活するなど、東京の海を都民に取り戻すという理念は着実に実現してきていると思います。
 一方で、海上公園を取り巻く環境は、近年大きく変わってきています。
 例えば、かつて工場や倉庫が建ち並んでいた豊洲エリアが、最近では高層マンションが建ち並ぶ地域に変化し、また未利用の埋立地であった臨海副都心が、国内外から多数の来訪者を迎える観光拠点へと変貌しています。
 さらに、オリンピック・パラリンピック競技大会が臨海地域を中心に開催されることになり、今後、大会後にもつながる魅力的な地域へと発展させていくことが求められています。
 こうした状況の中で、海上公園に求められる役割も変化してきており、都では、今後の海上公園のあり方について、港湾審議会において検討を開始したと聞いています。
 そこで、現在の検討状況と今後の取り組みについて伺います。
 ところで、私の住む港区にはお台場海浜公園があり、都心にありながら砂浜や岩場のある海に親しめるほか、レインボーブリッジや東京タワー、都心の超高層オフィスビル群が一望できるすばらしい景観が楽しめるなど、まさに自然と大都会が融合した魅力ある公園となっています。
 このようなロケーションを生かして、臨海地区の観光地を周遊し、あわせて海上からの眺めを堪能できれば、このエリアの魅力をより一層引き立てることができるのではないかと思います。
 我が党は、かねてより、着水するときのダイナミックな瞬間を味わい、水上からの景観をも楽しむことのできる水陸両用バスは、観光資源の一つとして有効であるとの見解を述べてきました。
 しかしながら、こうした水陸両用車の運行には、河川や海に出入りするためのスロープの整備が必要なため、現在のところ、東大島にある旧中川・川の駅のスロープを利用した、スカイツリーなどをめぐる定期観光便が運航されてはいるものの、レインボーブリッジなどを海上から間近に楽しめるルートは、港区港南にある東京港建設事務所のスロープを利用して、以前に期間限定で行われていた実証実験や港区主催の行事だけであります。
 そこで、ぜひこのお台場でも早急に水陸両用車用のスロープ整備に取り組んでいくべきだと考えますが、見解を伺います。

○港湾局長(武市敬君)
 まず、海上公園の今後のあり方について、お答え申し上げます。
 本年一月より、学識経験者を含めた専門家の方々に、海上公園を取り巻く現状を踏まえ、環境や防災、観光や歴史文化、そして二〇二〇年東京大会への対応などの視点から、海上公園の今後のあり方について検討していただいております。
 検討の中では、観光地としての魅力の向上、さらなる生物多様性の確保に向けた戦略、市民参加による協働のプロセスの重要性などについて意見をいただいております。来年一月には中間報告を受ける予定であり、その後、都民などから広く意見を伺った上で最終答申を受けることとなっております。
 都としては、最終答申をもとに、新たな時代に対応した海上公園のあり方をビジョンとして取りまとめていく予定であります。
 次に、お台場海浜公園の水陸両用車のスロープについてでありますが、水陸両用車は、それ自体が大きな観光資源となるものであり、臨海副都心全体の観光の活性化につながるものであります。
 現在、お台場海浜公園では、水陸両用車が海に進入するためのスロープや動線について設計を進め、関係者との調整を行っているところであり、平成二十八年度末までにはスロープを竣工させる予定であります。
 供用に当たりましては、より多くの人が着水の興奮や船上からの景色を楽しんでいただけるよう、多様な事業者がスロープを利用できるようにしてまいります。

6.食の安全、HACCPについて

〇菅野
 次に、食の安全について伺います。
 東京の魅力を高めるには、食の安全をしっかり確保することも重要です。
 日本政府観光局の発表によると、本年一月から十月までに日本を訪れた旅行者数は千六百三十一万人に達し、過去最高を記録しております。また、東京都が平成二十六年度に実施した調査では、東京都を訪れた際に外国人旅行者が行った活動として、日本食を楽しむと回答した方が八九%もおり、現在でも多くの外国人が東京での食に期待をしていることがうかがえます。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、東京を訪れる多くの人々に、ぜひ東京の豊かな食文化を楽しんでいただきたいと考えておりますが、その大前提として、食の安全がしっかりと確保されていることが重要となります。
 東京都はこれまでも、特別区などの関係自治体と連携し、大消費地である東京の食の安全確保に努めてきました。これからは、東京で暮らしている人々はもちろんのこと、東京を訪れようとしている世界中の人々に対して、このような都の取り組みを十分理解していただき、食の安全・安心を実感してもらうことも必要となってくるのではないでしょうか。
 そこで、世界各国から東京を訪れる人々が安心して東京の食を楽しむために、都は、今後どのように取り組んでいくのか伺います。
 最後に、食の安全に関連して、事業者が行う自主的な衛生管理について伺います。
 食の安全を確保するためには、行政はもちろんですが、事業者による取り組みを欠かすわけにはいきません。食品の衛生管理の手法として、危害分析重要管理点方式と呼ばれるHACCPシステムがあり、国際的にもその普及が進められています。
 我が国では、HACCPの普及は、大企業の製造業を中心に進んでいるとされています。しかし、食品産業のほとんどが中小規模の事業者であるという状況の中で、HACCPは、まずはどのように危害を分析するのかなど、どこから取り組めばよいのかもわからないといった声もあり、導入へのハードルが高いと聞いております。
 そこで、このような中小規模の事業者を含め、より多くの事業者がHACCPの考え方に基づく衛生管理の取り組みを推進していくために、都はこれからどのように支援を行っていくのか、お考えを伺い、私の質問を終わります。(拍手)

○福祉保健局長(梶原洋君)
 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、東京の食の安全・安心に向けた取り組みについてでありますが、都は、東京オリンピック・パラリンピックの開催も見据え、本年二月、東京都食品安全推進計画を改定いたしました。
 計画では、国際基準等を見据えた事業者による安全確保、監視指導等に基づく安全対策、世界への情報発信の三つを施策の柱に据え、食中毒などに対する健康危機管理体制の整備など十一の重点施策を盛り込んでおります。
 都は現在、特別区等と連携協力し、年間六十万件以上の監視指導を実施しており、国外からの観光客には、外国語版の情報誌で、都独自の自主管理認証制度を紹介するなど、食の安全情報を発信しております。
 今後、東京を訪れる方が安心して食を楽しめるよう、飲食店での多言語対応を進めるとともに、食品の安全を確保する施策を一層推進し、積極的に情報発信してまいります。
 次に、食品事業者のHACCP導入への支援についてでありますが、HACCPは、食品の原材料の受け入れから出荷までの各工程ごとに、危害の発生防止につながる重要なポイントを継続的に監視、記録し、安全を確保するシステムであり、国際的に推奨されている衛生管理手法でございます。
 都は、特別区等と連携し、製造工程の確認や管理基準の設定など、HACCPを導入する場合の七つの原則や十二の手順について、事業者への周知や助言等を行っております。また、中小規模の事業者がそれぞれの実情に応じて段階的にHACCPに取り組めるよう、都独自の自主管理認証制度を設け、衛生管理マニュアル作成セミナーや実地講習会を開催するなど、支援を行っております。
 今後とも、こうした取り組みにより、HACCPの考え方に基づく衛生管理の取り組みが進むよう、事業者を支援してまいります。
 

※読みやすさを重視し、質問と回答が一対一となるように再構成しております。
実際の質問の様子は都議会WEBサイトにて「本会議の会議録」をご覧ください。 https://www.gikai.metro.tokyo.jp/record/proceedings/2015-4/03.html#10

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