委員会の速記録 予算特別委員会の記録 平成29年 総括質疑(第3日)

○鈴木(隆)委員長

 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 菅野弘一委員の発言を許します。

〇菅野委員

 それでは、私の方から質問をさせていただきます。
 私は、この総括質疑の中では自民党の最終バッターということでございますので、引き続き、この予算委員会を通じて、我が党では築地の市場の問題についてを中心に各議員からいろいろと質問をさせていただきました。私の方からも、ひとつそういう質問をさせていただきたいと思います。
 私は、これまでの知事と我が党の委員との各質疑の中から、今回の築地についての安心という部分について、一つの客観的な立場でいろいろお聞きしていきたいなと思っております。
 それでは、質問させていただきます。
 まず、専門家会議の報告書を見ますと、土壌汚染対策法が規定する対策は、地下水を飲まない場合は、土壌中の汚染をそのままにして土やアスファルトで封じ込める対策でも構いませんとしています。その上で、専門家会議では、より食の安全と安心を図るために、環境基準を上乗せ基準としました。
 環境基準は、国が定めている人の健康を保護するために維持されることが望ましい目標であって、長期間継続的に摂取することを前提として設定されています。ご存じのとおり、一時的に基準を超えたからといっても、直ちに健康上の問題に結びつくものではないとしておりまして、そして、地下水であれば、ある人が七十年間、毎日二リットルのその水を飲んだとしても、健康に影響が出ないような基準ということで、まさに水道水の水質基準と同じ考え方であります。
 先日の質疑では、市場長から、市場では食品の処理には上水道か、ろ過海水しか使わず、地下水は使わないとの答弁をいただきました。そして、先日の質疑で、知事から、豊洲も築地と同じく、土壌汚染対策法上問題がないと確認しました。知事は、豊洲新市場の安心について、都議会が決めた上乗せ基準をクリアできなければ安心が図れないと答弁されていると思います。しかし、それは正確な表現ではないのではないかと思います。
 専門家会議が示した上乗せ基準は安心の基準ではなくて、より安心のための基準なんです。土壌汚染対策法が安心の一階であるならば、上乗せ基準はいわば安心の二階部分だと思います。
 パネルをお願いします。こんなような、わかりやすく図にしました。まず今、築地の話はこうなっていますけれども、豊洲の話。豊洲で今話題になっているのは、法令上の問題はなしということになります。で、上乗せ基準、いわば当時の知事が決めて議会が了としたその上乗せ基準、これが、より安心のためという基準があるわけです。築地は、同じように法令上の問題はなし。ですから、ここは同じく一階部分は安心ですね。二階は上乗せ基準。これがはてなと書いてあるのは、これから質問の中で聞いていきたいと思います。
 知事は、その意味で、築地は安心だといったと思います。そうでなければ理解はできません。すなわち、知事は、築地の安全は市場関係者の長年の努力で安心がレガシーになったとおっしゃいました。
 しかし、都が、あなたが長である東京都が報告した地歴(「土地利用の履歴」)の結果によって土壌汚染のおそれがあるとされ、このレガシーが揺れ始めたんです。したがって、築地もこの二階部分の安心はがたつき始めていると思いませんか。知事、お答えをいただきたいと思います。

○小池知事

 きょうは、三時ごろからこの会議を進めてまいりました。そして、それぞれの会派の皆様方から--四時でしたか、失礼いたしました。四時ごろからでございます。(「五分」と呼ぶ者あり)四時五分だというご指摘がございましたので、正確に申し上げたいと思います。この豊洲の問題、築地、豊洲市場の問題と正確にいわなければなりませんね。そして、築地市場の問題ということでお尋ねがございました。
 今お話のありました、より安心を求めた二階建てという、この豊洲市場に求めた高いハードルということは、これまでも都議会の中でもご議論があり、各会派がそれぞれの安心を求める、それはすなわち、やはり生鮮食料品を扱う市場だからでしょうという思いがあってハードルが高くなってきた。
 これこそ、安心を確保するためのという思いがそもそもあったと思います。その分、随分、技術といいましょうか、価格にしても、コストについても、高いものについていますよ。
 そういう中で、一方で、築地でございますけれども、八十年以上が経過して、日本橋の魚市場が築地に移転してから、それだけの歴史を重ねてこられました。そういう中で、築地市場がかち取ってきた消費者の信頼というものは、これは世界に名立たるといってもいいかと思います。そういった信頼の積み重ねがレガシーだということで、私は先ほど来というか、先日からこのレガシーという言葉も使っているわけでございます。
 ある意味、これまでの市場関係者の努力、そして都の方もしっかりとそれをサポートしてきたと思います。都民の皆さんが育ててきた市場だということでございます。
 上乗せ基準、クエスチョンマークというのは、この後のご質問を待ちたいと思います。

〇菅野委員

 私の方から、まさに二階部分、つまり築地における、いわゆる法令上の問題というのは豊洲も築地もないということが確認されているわけですね。あとは上乗せ基準、これは豊洲は求めているわけです。
 で、築地も、知事のおっしゃったようなレガシーであればレガシーなのかもしれませんが、そういったものが上乗せ基準としてあるとして、これを含めて、先ほど来、我が党からいろいろ質問させていただいておりますが、建物の老朽化、いろいろな土壌の汚染の問題、都が発表したことによってそういったものがいろいろな形で出てきています。そうしたことで、いわゆる上乗せ基準が崩れてきているんじゃないかという質問をしているんですが、その辺についての知事の見解をお願いします。

○小池知事

 今、築地がいかに問題が多いかということを次々と表明、そしてまた、皆さんにお知らせいただいているかと存じます。
 ただ、一方で、土壌に有害物質がある可能性は否定できません。しかし、それが一体どういう種類で、どの程度の広がりがあって、深さもどうなっているかなどという具体的なことについては不明となっております。
 なぜ調べなかったのかということについては、どうぞ皆様方が都議会でもっと追及していただければよかったのではないかと、このように思うところでございます。いずれにいたしましても、築地……(「人のせいにした」と呼ぶ者あり)いえ、私は人のせいにはしたくありません。しかし、前の、これまでもずっとその高いハードルを築いてこられたので、それをクリアして、それで安心を証明するということが市場の責任者である私に課せられた責務だと、このように思いますから、今、改めて再調査をしているところ、そして専門家会議、これも間もなく開かれます。こういったことをしっかりと客観的に(発言する者あり)いえ、関係しているのではないでしょうか。これまで……
   〔発言する者多し〕

○鈴木(隆)委員長

 いや、知事、質問に答えてください。もうやじは関係ないですから、質問に答えてください。

○小池知事

 では、質問者ではなかったので、これでやめます。
   〔発言する者多し〕

○鈴木(隆)委員長

 静粛に。

〇菅野委員

 済みません。なかなか皆さん、周りが、関心が高くてちょっとあれなんですが、知事、済みません。さっきいったように、一階は法令上問題なしなんです。ですから、法令上の問題がないことはもちろん大事なことなんですが、上乗せ基準、これをやはり知事は求めていらっしゃるのかなと思うので、そこのところが崩れているのではないでしょうかということをお聞きしているんですが、そこはいかがでしょうか。

○小池知事

 築地が持つレガシーについてはご説明をさせていただいたところでございます。
 上乗せ基準ということについては、余りご質問の意味がよくわかりません。土壌に有害物質がある可能性は私は否定をしておりません。しかしながら、そのためには調査が必要だということであります。基本的に、基本的に豊洲への移転のために、皆様方、これまでいろいろとご努力も重ねて、工事も行われ、調査も行われ、そして地下水も調べてみようということで、ずっと調べてこられて、そういう中で、もう一押しだったんですよ。そういうところで出てきたのがいろんな問題で、その分、私は、豊洲についての安心感をそいだと、このようにいわざるを得ないと思っております。
 逆に、築地の問題を今このように出されるのは、それはある意味で瑕疵の部分を表に出されているのだと思いますが、それがまた逆の意味で、この具体……(発言する者あり)今のはちょっとね。有害物質の可能性がありますけれども、それがある、存在する可能性はありますけれども、その調査はいたしますと。このような、その調査の結果を待ちたいと、このように考えております。

〇菅野委員

 今のような調査はやはり大事だと思います。調査はいつごろされる予定か、伺いたいと思います。

○小池知事

 調査につきましては着手を考えております。
 一方で、あさってから、さまざまな再調査の結果なども出てまいります。--はい、ご質問がございますか。

○鈴木(隆)委員長

 済みません、質問に対して答えてください。それから、ちょっと静粛に。

○小池知事

 移転の延期を決めましてからは、さまざまな調査に対しての着手ということについては、その折々に触れて指示をしているところでございます。

〇菅野委員

 着手をされたというふうに先ほど私、聞こえたんですけれども、今さまざまな指示をされるということで、いずれにしても着手をしているということでよろしいんですか。市場長からお願いします。

○村松中央卸売市場長

 築地市場におきます土壌汚染調査の関係だと思いますけれども、ご説明申し上げます。
 環境確保条例に基づきまして、敷地が三千平方メートル以上の土地におきまして土地の改変を行う場合は、土地利用の履歴等調査届け出書を知事に提出するということになっておりまして、具体的には、中央卸売市場から環境局の方に履歴調査を提出することになっております。こちらはなるべく速やかに行う予定になっておりまして、今月中にも届け出る予定になっております。
 その後、汚染のおそれがあるという箇所につきましては概況調査を行うことになりますが、これは表層五十センチメートルの土壌調査でございまして、その後、汚染の物質等が出ましたら、おおむねその地点で、地下約十メートル程度の、原則十メートルなんですが、ボーリング調査を実施することになっております。
 この調査地点につきましては、中央卸売市場が本来、環境確保条例に基づいて届け出なければいけなかった過去の工事八カ所でございます。

〇菅野委員

 その辺のきちっとした検証は進めていただきたいと思いますけれども、さっきの松田委員のときの質問に戻りますと、あのときには写真をお見せしまして、実際、築地の床面が、クラックが入っていたり、アスファルトがめくれて土が露出しているというようなところがあったわけでございますけれども、そういった状況が仮にあっても、やはりそこで、まああったわけですけれども、あって、そこでも安心というふうな形で多分、知事は判断された。安心か安全か。それは一つには、大事なのはこの一階部分の法令上の問題がないというのが大きいのかなと。
 というのは、今これから実際、行政としても手続をとって調査をするわけですけど、現段階ではもちろん何もないわけですから、何もないというか、具体的なものが出てきてないわけですから、法令上、適している間であれば問題がないことになるわけですよね。いかがでしょうか、その辺は、知事の見解としては。
 要するに、築地の安全・安心というのが、さっきレガシーという話もしたけど、一階部分が例えば保たれていれば……。

○小池知事

 築地市場の安全性でございますけれども、土壌につきましてはカバーをしているということをお伝えしております。
 地歴について幾つかの課題がございましたので、先ほどのようにボーリング調査を実施すると。必要に応じてということでございます。
 建築物などについては、一部、耐震強度不足であるけれども、日常の点検、監視を強化していく。そして、避難ルートの確保などのソフト対策も含めて、安全の確保に努めていくということでございます。
 それから、仮設建築物の許可期限切れというのが指摘をされました。現在、是正に向けて特定行政庁と協議を進めているところでございます。
 そして、こういった安全性の、土対法上の必要な条件ということについては、これはカバーをしているということでございます。
 以上です。

〇菅野委員

 話があれになるので、ここでまとめますと、一つは、一階部分がしっかりしているということが一つは大前提で、知事が先日、築地はアスファルト、コンクリートで覆われているから安心だというふうに宣言したのも、恐らくその一階がしっかりしているからだと思います。
 そうであるならば、同じく一階部分がしっかりしている豊洲新市場も安心だということになりませんかね。その上で、知事は今後もより安心を求めて、二階部分の努力をしていく、これは今、豊洲はそういうところにあるわけですね。
 築地も、今いろんな、かもしれないというようなことがいろいろ出てきていて、若干その辺が揺れ動いていると。例えが悪いですけれども、若干崩れかけているというようなこともあるんじゃないかと。
 もしそうなると、豊洲は今、上乗せをつくり上げようとしているところで、築地は、今までそれで安心といわれていた上乗せが少しずつ崩れかけてきている。そういうことは、安心ではなくなってきているんじゃないかというふうな懸念もあるんですが、それは知事としてはどうでしょうか。

○小池知事

 豊洲市場につきましては、先ほど日にちを間違えました三月十九日の日曜日でございますが、専門家会議が開催されまして、地下水のモニタリングの再調査の結果が明らかになることはご存じのとおりでございます。加えて、事業の継続性の検証も同時に続けられているところでございます。
 そういったことから、一方で、ご質問の築地市場に関してでございますけれども、土壌調査も今後実施することとなるなど、判断に必要な要素というのがまだ数多く残されている中で、現時点ではどちらということについては、ステップ・バイ・ステップということは先ほどお伝えしたところでございます。
 都民、そして市場関係者のご理解と納得を得るということのために、一つずつステップを重ねてまいりたいと考えております。

〇菅野委員

 今回の質疑の中で、科学的にとか、いろいろそういう話も出たと思います。専門家委員の先生方にいわせると、科学的に安全であるということ、しかも、その論理的な話をすれば、どちらの施設、どちらというか、今、豊洲も法的にも安全だということは、これはお互い確認されているわけで、そういう意味では、今回の質疑を、やりとりをずっと私も聞いている中で、なかなかいつも、答弁がちょっとはぐらかされるというか、何となく情緒的な話というと例えがあれなんですが、聞こえてしまうんですね。
 本来、知事のそうした論理的でないというとあれかもしれませんが、そういう理屈で何か片づけてしまうというような感じがすごくあるんですけれども、昨日、知事は、豊洲も法令に反せず安全だと認めていらっしゃるわけです。しかし、他方で、上乗せ基準をクリアしていないので安心ではないとも答弁されています。
 これに対し、知事は、築地については、レガシーといってもよい、都民の安心は確保されていると、先ほども答弁されました。ただ、この答弁も、いわゆる詭弁じゃないかというふうに私は思うわけです。
 確かに聞こえはすごくいいんです。何となくそうかなと思うんですけれども、よくよく聞いてみると、具体的なことが、ここは一貫して何も答えていただいていない。確かに築地は、市場関係者の努力によって、まさに市場関係者のソフトパワーで信頼を保ってきているんです。しかし、都自身が、地歴で土壌汚染のおそれがあるとして、実際、環境基準を超えるヒ素などが出たことを確認したのではありませんか。
 都民の安心を大事に考えるなら、何ゆえ、築地の土壌汚染の調査もせずに安心だと断定できるのでしょうか。豊洲には、法令を超える上乗せ基準をクリアしなければ安心ではないということであれば、知事には、築地にも同じ厳しい基準を当てはめられないのはなぜなんでしょうか。
 今後、築地の土壌汚染を調査するとおっしゃっていますが、築地にも豊洲基準を適用し、都民の安心の有無を判断するわけでしょうか。豊洲と築地は違うというようなダブルスタンダードはやめていただけませんか。築地は安心だというレガシーが確立しているなんていう詭弁はやめていただきたいと思います。
 都自身が地歴報告などで築地の土壌汚染のおそれがあると公表したのであるから、ですから、きょうは聞いているわけですが、知事、築地の安心も豊洲基準で考えるのかどうか、端的にお答えいただきたいと思います。

○小池知事

 築地につきましては、土対法上の基準は満たしております。
 それから、豊洲市場につきましても、土対法上の法令上の問題はないが、一方で、豊洲については、皆様方が、そもそも東京ガスが汚れていますといっているところを、高いお金かどうなのかよくわかりませんが、ここの辺はこの後明らかにしていただきたいと思いますけれども、そこをわざわざ購入されて、そして工事、土壌対策をされて、約六千億円ということを投じられたわけでございます。
 さらにその上に、やはり安心を確保されようという意味だと思いますが、さらにハードルを高くされたということで、それらの件につきましては、盛り土などの法令を上回る対策を講じるということを二番目の上乗せの部分などで約束をされたわけですけれども、これがまだ守られていないということから、これまでも専門家会議を再開したわけでございまして、検証中というのが今の我々の現在地なわけでございます。
 それからあと、加えて事業継続性についても、ここはしっかりともう一度確認をしておかないと、この間に費やした時間と、それから世界の物流が変わっているという時間と、この辺のところもにらまないと、移転そのものが目的になってしまうということについては、私はしっかりと、それこそ法的、科学的、さらに安心という消費者の選択の項目も含めて考えるべきだと思います。
 消費者の安心というところは、確かに基準は難しゅうございます。むしろ奥様に尋ねていただければと思います。消費者の選択なんです。消費者の選択であり、私が先日も参りました、例えばおすし屋さんになりますと……(菅野委員「そこまで聞いていないので」と呼ぶ)いや、その安心のことについては、おすし屋さんの方がよく語ってくださいます。
 そしてまた、これらにつきましては、しっかりと専門家会議、さらには市場問題プロジェクトチームでも検討してまいりたいと考えております。

〇菅野委員

 知事、端的にお答え願います。
 それで、今のようなお話は、もうさんざん、この間伺いましたので、私もよく記憶しております。要は、同じように扱うのかということを聞きたかったので、その辺を端的にお答えいただければということです。
 豊洲は、今のお話で、上乗せ基準をクリアしていないので安心ではないというようなことであれば、豊洲とはまた違いますけれども、同じく土壌汚染が確認された築地も、知事のいうところの築地の安心というレガシーが崩れたといわれても不思議じゃないんじゃないかなと思うんです。
 逆な立場で質問しますと、築地は法令を上回る豊洲基準をクリアしなくても安心だというならば、なぜ豊洲も安心だといえないのか。これはまさに知事のダブルスタンダードであるかと思うんですが、まさにこれは論理的に破綻しているんじゃないかなと思います。
 知性のある知事ですから、この論理矛盾を自分でおわかりになっていると思うんですが、にもかかわらず、豊洲は不安だといい続けているのは極めて不自然としかいいようがないと思います。(小池知事発言を求む)この破綻した理屈を知事はいつまでいい続けているのかと思います。都議選まででしょうか。
 どうしてそこまで豊洲移転をしないということにこだわるのか、こんなダブルスタンダードをしているようでは都民の理解は到底得られないと思います。きょうはそこまではっきり申し上げて、質問を終わります。(小池知事発言を求む)聞いておりません。
 平成二十九年の予算特別委員会の総括質疑での自民党からの質問は私が最後です。そこで、私から、知事、副知事を初め、理事者の皆様、議会の皆様に一言申し上げます。
 この三日間、都政を前に進めるために、貴重な時間を使って、市場移転について小池知事にさまざまな質問をしてまいりましたが、事態を前に進める答弁は得られませんでした。しかも、限られた質疑時間であるのに、聞いてもいないことをお答えになるなど、実のある議論ができたとは思えません。
 今回の委員会では、知事がいつも口にするワイズスペンディングの観点から、今の日程では十分に審議ができません。私たち地方議員にとって、年に四回の定例会には、全身全霊をかけて取り組んでいます。それをはぐらかされたりするのは、二元代表制の根幹にかかわる問題だと思います。これは、歴史ある東京都議会として恥ずべきことであるというふうに指摘をしておきます。
 時間がまだありますので、ほかの質問をさせていただきます。
 最初に、日の出、竹芝ふ頭の機能強化についてお伺いしたいと思います。
 港区の日の出ふ頭は、レストラン船や水上バスなど多くの船舶の発着地となっており、舟運施設が集積するとともに、鉄道網からのアクセスが良好であるなど、舟運拠点として高いポテンシャルを有しています。
 こうした状況を踏まえ、都議会自民党は、舟運の拠点として整備すべきと指摘したところであります。そのためには、ふ頭全体の再整備などについて、しっかりと将来像を描いていくことが重要であり、その第一歩として、世界中から多くの人々が集まる東京二〇二〇大会に向け、具体的な取り組みを進めていく必要があります。
 まずは、日の出ふ頭において、現在不足している小型船の発着機能の強化や、人々が集い、にぎわう環境づくりに取り組むべきと考えます。都の見解を伺いたいと思います。

○斎藤港湾局長

 日の出ふ頭を魅力的な舟運拠点としてまいりますためには、多様な航路を受け入れられるよう、ふ頭の機能強化を図るとともに、多くの人々でにぎわう水辺空間を創出することが重要でございます。
 そのため都は、来年度、新たな桟橋の整備に着手し、水上タクシーなど小型船の発着機能を強化してまいります。また、現在閉鎖中の人道橋の耐震補強を行い、隣接する竹芝ふ頭とのアクセスを改善してまいります。さらに、ふ頭の建物をライトアップする社会実験などにより、港らしさを感じることのできる景観の形成に努めてまいります。
 今後、日の出ふ頭が、人々が集い、にぎわう舟運のグランドターミナルとなるよう、将来のふ頭の再整備も見据え、これらの取り組みを積極的に進めてまいります。

〇菅野委員

 次に、観光関連で伺いたいと思います。
 知事も今回は観光の施策を発表されて、PRIMEですね、かなりこれから東京のインバウンド、観光にお力を入れていらっしゃると思います。
 それで、観光の中で、MICEの誘致施策の充実というのをぜひ進めていただきたいと思います。MICEの開催を増加させることは、会議期間中に多くの観光消費を生み出すとともに、都市としてのPR効果も高いといわれています。
 都はこれまでも、平成二十七年七月に策定した東京都MICE誘致戦略に基づき、MICEの誘致や開催に向けてさまざまな施策を進めてきました。そうした施策の効果もあって、東京での国際会議の開催件数は、この十年間で約四・三倍増加し、東京のMICE開催都市としての地位は着実に向上しています。
 しかし、依然としてシンガポールやソウルなどアジアの競合都市におくれをとっているということで、世界のさまざま都市との間でのMICE誘致をめぐる競争は年々激化しています。
 こうした誘致をめぐる国際的な競争に勝ち抜き、東京へのさらなるMICE誘致を進めるためにも、MICEの開催地として世界のほかの都市よりも有利な条件を持つことができるよう、受け入れ環境の一層の充実を進める必要があると思います。
 そこで、MICE誘致施策の充実強化を伺いたいと思います。

○藤田産業労働局長

 都は現在、東京でのMICEの開催をふやすため、国際会議を誘致するためのPR活動や会場の借り上げに必要となる経費に対する助成等を行っております。
 来年度は、MICEの会場となる会議場やホテルのホール、大学の講堂などを対象といたしまして、施設の機能強化につながる設備の充実に向けた支援を行ってまいります。
 具体的には、会議の円滑な運営に役立つWiFiや同時通訳システムに加え、大型のスクリーンなどの設備の導入に必要な経費の二分の一について、一施設当たり三千万円を上限に助成を行ってまいります。また、外国からの参加者のため、会議場やホールの中の案内表示を多言語化する場合にも補助を行います。
 こうした取り組みにより、MICE施設の受け入れ環境の充実を効果的に進めてまいります。

〇菅野委員

 次に、中小企業のサイバーセキュリティー対策について伺います。
 近年、インターネット普及などICTの進展に伴い、サイバー犯罪が社会問題化し、企業の被害も増大していると聞きます。さらに攻撃の対象は中小企業にまで広がり、技術ノウハウや顧客情報等の貴重な財産が流出したり、サーバー等が悪用されるなど、被害が一社にとどまらず、取引先などにまで拡大するなど甚大な影響が懸念されています。
 こうしたサイバー攻撃からみずからの会社を守ることは、事業活動を安定的に継続していく上で不可欠といえます。にもかかわらず、大多数の中小企業では、サイバーセキュリティー対策の重要性を認識していない、どのような対策を進めていけばよいのかわからないといった状況にあります。
 都は、首都東京の経済を支える中小企業をサイバー空間の脅威から守るため、警視庁や各中小企業支援機関等と連携し、今年度から相談窓口を設置するなどサイバーセキュリティー対策の普及促進を実施していますが、東京二〇二〇大会を控え、サイバー攻撃の脅威が一段と高まる中で、ここで中小企業のサイバーセキュリティーへの意識を、より高めていくことが必要と考えますが、都の取り組みを伺いたいと思います。

○藤田産業労働局長

 中小企業がサイバーセキュリティー対策の重要性を認識し、被害の発生や拡大を防ぐことができるよう、都は来年度から、企業一社一社に対する普及啓発を強化してまいります。
 具体的には、サイバー攻撃に対して必ず行うべき対策や、事故が発生した場合の初期対応などをわかりやすく伝えるガイドブックを新たに作成し、商工会議所等の関係機関と連携して、約二十万社に配布をいたします。
 また、機密情報の窃取等を目的として、特定の企業に対してコンピューターウイルスつきのメールを送りつける、いわゆる標的型メール攻撃が増加していることから、その攻撃の脅威を身近に体験して実感していただくため、標的型メール訓練を中小企業百社に対して実施をしてまいります。

〇菅野委員

 次に、老朽マンションの建てかえについて伺います。
 都民の安全・安心な暮らしを実現するには、老朽化したマンションの建てかえを促進することが重要です。
 私の住む港区は、早い時期からマンションが数多く建設されたこともあり、マンションの老朽化対策は特に喫緊の課題となっています。
 老朽マンションの中には、敷地の条件などにより単独では建てかえができない場合も多く、建てかえが進まない要因となっています。ただ、こうしたマンション建てかえを再開発事業などにより実現し、良好なまちとして生まれ変わった例もあります。
 一方、大規模な再開発事業となると、関係権利者の人数がふえ、合意形成に相当な時間を要するなどの課題もあります。
 我が党のさきの一般質問において、マンションの建てかえ促進に向けて、今後、都市開発諸制度の見直しを行うとの答弁をいただいておりますけれども、そこで、都市開発諸制度には大規模な開発でなくても適用できる総合設計制度があります。都内でも適用事例が多いです。
 こうした制度を活用し、隣地との共同化などにより建てかえを促進することが効果的と考えますが、老朽化マンションの建てかえに向けて、総合設計制度をどのように見直していくのか、見解を伺います。

○邊見東京都技監

 総合設計制度は、容積率の緩和によって良好な都市開発の誘導を図る手法の一つでありまして、お話のように、大規模でない建築敷地においても適用できるため、地域の実情に応じ、より柔軟な対応が可能でございます。
 その特色を生かし、老朽マンションの建てかえを促進するため、来年度から総合設計制度の運用基準の見直しをいたします。
 具体的には、敷地の集約や共同建てかえによって、地域の安全性の向上などまちづくりに貢献する計画については、都心部などで新規の住宅供給を誘導する場合に適用している容積率の上限まで緩和を認めるというものでございます。
 こうしたまちづくりと連携した取り組みにより、老朽マンションの建てかえを促進してまいります。

〇菅野委員

 次に、都営地下鉄におけるホーム上の安全対策について伺います。
 二〇二〇年東京大会に向けて、誰もが安全かつ安心して公共交通機関を利用できるよう、バリアフリーや安全対策の一層の充実が求められています。
 そうした中、銀座線青山一丁目駅や京浜東北線蕨駅などで視覚障害者の方のホーム転落事故が発生するなど、鉄道事業者にとってホームドアの設置は喫緊の課題となっています。
 国は、鉄道駅のホームドアに関し、利用者十万人以上の駅については原則平成三十二年度までに整備することとしています。
 都営地下鉄では、三田線と大江戸線については既に設置完了、新宿線も平成三十一年秋までには全駅整備を行うと聞いています。残る浅草線についてもホームドアの整備に取り組むとし、二〇二〇年東京大会までには一部の駅で整備を行うとのことですが、今般、泉岳寺駅と大門駅に加え、新たに三田駅と新橋駅も先行整備されることをお聞きし、地元としても大変うれしく思っています。
 また、今後、浅草線全駅のホームドア整備の早期実現を目指した、車両の大規模な改修、改造を必要としない新たな技術の実証実験を行ったと聞いています。
 そこで、浅草線ホームドア整備における実証実験の具体的な内容と今後の展開を伺います。

○山手交通局長

 都営地下鉄では、ホームドアの整備に当たりまして、車両のドアとホームドアとを連動して開閉させる装置を車両に設置するなど、大規模な改修を行ってまいりました。
 浅草線は、五つの鉄道事業社により相互直通運転を実施しておりますことから、乗り入れ車両が多く、先ほどのような方式では各社の車両の改修に多くの経費と時間が必要となります。このため、交通局では、車両の大規模改修を行わずに、QRコードを車両のドアの定位置に張り、これをホーム上のカメラで読み取ることでホームドアとの連動を可能とする新たな技術を民間企業と共同で開発いたしました。
 今後は、浅草線でホームドアを先行して整備いたします新橋、大門、三田、泉岳寺の四駅でこの技術の実用化を図りまして、全駅整備の早期実現につなげてまいります。
 なお、この新技術につきましては、同様の課題を持つ鉄道事業者に広く紹介するなどして、ホームドアの整備促進にも貢献してまいります。

〇菅野委員

 次に、京急本線の連続立体交差事業について伺います。
 国際交流拠点としての品川を築いていくためには、環状四号線を初め、周辺道路交通の円滑化や品川駅の利便性の向上が不可欠であります。
 しかし、京急本線の品川駅から北品川駅付近には、長年の懸案である八ツ山橋踏切や旧東海道の品川第二踏切などが残存しています。また、国内外の人々が利用する品川駅の現状といえば、JR線と京急線との乗りかえ動線が複雑で、場合によっては移動距離が大変長くなるという課題があります。
 こうした課題の解決に向け、京急本線の連続立体交差事業には大いに期待するものでありますが、取り組み状況を伺います。

○邊見東京都技監

 京急本線の連続立体交差事業は、八ツ山橋踏切など三カ所のあかずの踏切を除却することにより、交通渋滞を解消するほか、東西に分断された地域をつなぐことで沿線地域の活性化を図るものでございます。
 また、駅部においても、京急品川駅とJR品川駅の改札階を同じ高さとすることで、乗りかえのしやすさなど駅の利便性が向上いたします。
 本年一月に都市計画素案の説明会を開催し、延べ約千名の出席者の方に事業の概要や必要性などの説明を行ってございます。
 今後とも、鉄道事業者や地元自治体と連携を図りながら都市計画手続を進めるなど、本事業の早期実現に向けて積極的に取り組んでまいります。

〇菅野委員

 それでは、幾つか質問があるんですが、時間もありませんので、最後にもう一度、知事に市場の質問をしたいと思います。
 何度もお聞きしたんですが、豊洲に適用する、いわゆる上乗せ基準、これを地にも適用するのかしないのか、そのことだけをイエスかノーでお答えいただきたいと思います。

○小池知事

 今、今後どうすべきかということで、豊洲の安全性の確認と専門家会議を目前にしているわけでございます。そして、総合的な判断をという、このようなスケジュールも決めているわけでございます。そこで答えを出すのにおいて、築地でどのような形にしていくのかということは、その総合的な判断を踏まえた形で進めていくべきだと、このように考えます。
 また、この間もさまざまな技術も進んでおります。そして、築地の状況も、かつて調査をした皆さんも、ともに進められた調査なども、先ほども法令も変わってきているということもございまして、変化もございます。
 いずれにいたしましても、まずは専門家会議、そしてその後のさまざまな検証、さらには市場の持続可能性、こういったことを総合的に判断しているということを繰り返し申し述べさせていただきます。

○鈴木(隆)委員長

 菅野弘一委員の発言は終わりました。