平成二十六年度 公営企業会計決算特別委員会 意見開陳

平成二十七年十一月二十日(金曜日)
第四委員会室

平成27年11月20日、平成二十六年度 公営企業会計決算特別委員会にて、都議会自由民主党を代表し、意見の開陳をおこないました。


平成26年度 公営企業会計決算特別委員会 意見開陳

〇菅野委員

 私は、東京都議会自由民主党を代表いたしまして、平成二十六年度公営企業会計決算について意見の開陳を行います。

 平成二十六年度決算における公営企業全十一会計の損益の状況は、中央卸売市場会計、交通事業会計及び電気事業会計が合計五十四億円の純損失、下水道事業会計など七会計が千五百四十億円の純利益を上げ、工業用水道事業会計が収支均衡となっています。
 純損失となった会計は、前年度の一会計から三会計に増加しましたが、経常収支では九会計が利益を上げ、十一会計全体で二百八十五億円増加しており、経営の改善が進んでいることがうかがわれます。
 公営企業会計においては、独立採算制のもと、経済性を最大限発揮し、さらなる経営の改善と財政の安定化が求められています。特に公営企業は、住民生活に身近な社会資本を整備し、サービスを提供する役割を果たしており、将来にわたり、その本来の目的である公共の福祉を増進していくためには、経営環境の変化に適切に対応し、長期的視点から経営改革を一層進めていく必要があります。
 また、地球温暖化対策の取り組みなど、社会的責任を果たす必要もあり、公共性と効率性を同時に追求しながら、都民サービスの一層の向上に努める必要があります。
 以上の観点から、各会計について意見を申し上げます。

1.病院会計について

 初めに、病院会計について申し上げます。
 一般会計繰入対象経費の算定方法及び負担区分の一層の明確化に努めるとともに、引き続き経営改善努力を行い、強固な経営基盤の構築に努められたい。
 高水準で専門性の高い総合診療基盤に支えられた行政的医療について、安定的かつ継続的に提供するとともに、救急医療、感染症医療、災害医療について、さらなる充実に努められたい。
 PFIによる病院の運営に当たっては、病院と民間事業者との協働体制を強化するとともに、業務履行状況を適切にチェックする体制を構築するなど、経営の効率化や患者サービスの一層の向上に努められたい。
 東京都長期ビジョン及び都立病院改革推進プランの着実な推進に努め、安全・安心の医療を提供していくために不断の改革に取り組まれたい。

2.中央卸売市場会計について

 次に、中央卸売市場会計について申し上げます。
 豊洲市場については、食の安全・安心に万全を期すとともに、高度な品質管理の実現など、国際的にも最先端の市場としてその機能を果たすよう着実に整備を進め、平成二十八年十一月七日の開場をしっかりと実現されたい。また、市場業者が安心して移転できるよう、その要望にも十分配慮しながら、効果的な支援を行われたい。
 第九次東京都卸売市場整備計画に基づき、着実に施設整備を推進するとともに、第十次東京都卸売市場整備計画の策定を通じ、卸売市場の機能強化や活性化を積極的に推進されたい。
 災害時においても、生鮮食料品等の安定供給を担う重要な社会的インフラとしてその機能が発揮できるよう、災害対応力の強化に努められたい。

3.都市再開発事業会計について

 次に、都市再開発事業会計について申し上げます。
 環状第二号線新橋・虎ノ門地区市街地再開発事業については、都市の骨格を形成する環状第二号線とその周辺を含めた一体的なまちづくりを行い、東京の都市再生に向け、魅力ある複合市街地の形成を推進されたい。

4.臨海地域開発事業会計について

 次に、臨海地域開発事業会計について申し上げます。
 臨海副都心の開発は、東京の活力と創造力を生み出し、都民生活を支える新しいまちを創造する重要な事業であります。二〇二〇年オリンピック・パラリンピックの先も見据え、民間事業者の創意工夫を引き出しながら、臨海副都心のMICE、国際観光機能の強化に取り組むとともに、まちの魅力を高め、IRも視野に、切れ目のない開発を推進されたい。
 臨海副都心地域と都心部とを結ぶ環状二号線など、広域幹線道路の整備を積極的に推進するとともに、都民の憩いの場である緑豊かな海上公園の適切な管理に取り組み、さらには都心に近接した豊かな水辺環境を生かしたまちづくりを目指し、積極的に事業を進められたい。

5.港湾事業会計について

 次に、港湾事業会計について申し上げます。
 東京港が首都圏四千万人の生活と産業活動を支える物流拠点として欠くことのできない重要な社会基盤施設であり、利用者ニーズに的確に応えて施設を整備し、事業運営の効率化を推進するなど、さらなる国際競争力の強化を図られたい。
 次に、交通事業会計について申し上げます。
 バス事業は、経常赤字であることを踏まえ、さらなる効率化に努力をしていただきたい。また、安全対策の推進や、さらなるサービスの向上、新たな交通需要への対応などに努めていただきたい。
 軌道事業は、安全対策やサービスの向上に努めるとともに、安定的、効率的経営に向け、一層努力をしていただきたい。
 新交通事業は、早期の経営安定化に努めるとともに、朝の混雑対策と昼間の乗客誘致に取り組んでいただきたい。

6.高速電車事業会計について

 次に、高速電車事業会計について申し上げます。
 増客増収と一層の効率化により安定的に黒字を維持し、経営基盤を強化することで、累積欠損金の解消や長期債務の縮減に努めていただきたい。
 また、地下鉄施設のさらなる耐震補強や浸水対策、実践的訓練の充実など、防災対策の強化に取り組んでいただきたい。
 あわせて、新宿線と浅草線のホームドア整備を着実に進めていただきたい。
 電気事業会計については、一層の安定的、効率的な経営に努めていただきたい。

7.水道事業会計について

 次に、水道事業会計について申し上げます。
 将来にわたる安定給水を確保するため、東京水道施設整備マスタープランに掲げた施策を着実に進めるとともに、浄水場におけるテロ行為等への危機管理対策に万全を期されたい。
 八ッ場ダムなど、新規水源開発については、国等に一層促進を要望するとともに、水源県との協力関係を深め、関係自治体と連携して推進に努められたい。
 また、都民の貴重な水資源を守り続けるため、荒廃した民有林対策を進められたい。
 水道管路の耐震継ぎ手化の重点的、優先的整備、浄水場等の自家用発電設備の増強、主要幹線二重化等のバックアップ機能や、私道内給水管の整備など、災害、事故対策を強化されたい。
 水道水のよさを実感してもらうため、東京タップウォータープロジェクトに掲げた直結給水化の促進、貯水槽水道の適正管理に向けた取り組みなどの施策を積極的に推進されたい。
 多摩水道改革計画二〇一三に基づき、都営水道にふさわしい広域水道としてのメリットをさらに発揮できるよう、多摩地区水道の再構築に向けた課題と災害対応力の強化に向けた課題に積極的に取り組まれたい。
 諸外国の水事情改善に貢献するとともに、日本経済の活性化のためにも、東京水道の持つ技術、ノウハウなどの強みを生かし、公民連携を図りながら、積極的に国際展開に当たられたい。あわせて、国内他事業体への一層の貢献に努められたい。
 水道局と監理団体とが連携した効率的で責任ある運営体制の構築に努められたい。
 工業用水道事業については、安定給水及び施設の安全性を確保するとともに、効率的な事業運営を推進し、財政の安定化に努められたい。

8.下水道事業会計について

 最後に、下水道事業会計について申し上げます。
 東京都下水道事業経営計画二〇一三の達成に全力で取り組み、都民サービスの一層の向上を図られたい。
 老朽化施設の更新に合わせ、雨水排除能力の増強など、機能向上を図る再構築を計画的に推進されたい。
 豪雨対策下水道緊急プランに基づく対策など、浸水対策を着実に推進されたい。
 高度防災都市づくりに向け、下水道施設の耐震化及び耐水化を推進されたい。
 東京湾など公共用水域の水質改善のため、貯留施設の整備などの合流式下水の改善や、高度処理施設等の整備を推進されたい。
 スマートプラン二〇一四やアースプラン二〇一〇に基づき、再生可能エネルギーの活用や省エネルギー型の機器の導入を進め、エネルギー利用の高度化や温室効果ガス排出量の削減に努められたい。
 流域下水道事業の維持管理の効率化に引き続き取り組み、維持管理費の縮減と事業の安定的な運営を行われたい。
 下水道のニーズがある国等の課題解決に寄与するなど、国際展開を推進されたい。
 経営の効率化に取り組み、国費等の財源確保を図るなど、経営基盤の強化に努められたい。
 以上、各会計に対する意見を申し上げましたが、公営企業は都民の生活になくてはならない事業であります。安全・安心はもとより、一層の経営改善と都民サービスの向上を図り、都民の信頼をさらにかち取るよう、全力で取り組まれることを要望いたしまして、私の意見の開陳を終わります。

平成26年度 公営企業会計決算特別委員会 意見開陳


【都議会リポート】

https://www.gikai.metro.tokyo.jp/record/municipal-utility-account/fy2014-12.html