菅野港区を行く~港区の坂道紹介~

港区には100以上の坂があるといわれており都内でも1、2を争う坂の多い街です。名称のついた坂だけでも86か所あります。アイドルグループの名前に使われた坂や歴史や小説の舞台となった坂など、テーマ別に坂道を巡るのも港区の魅力を再発見する意味で楽しいと思います。

#01 ピーコックの隣の坂(正式坂名なし)

 

港区の100以上ある坂の中で名称のない坂にも何らかの逸話がありそうですが、その一つとしてご紹介するのが、魚藍坂下から現在上皇陛下の御所である高輪皇族邸(旧高松宮邸)がある松ヶ丘へと続く急坂です。
逸話と言っても小説のモデルになったという事で、事実ではありません。その小説は、あの横溝正史の金田一耕助シリーズ「病院坂の首縊りの家」で、小説の中では高輪の「病院坂」として登場します。

舞台は東京都港区の高輪であるが、作中の「病院坂」の描写に正確に符合する坂道が実際にある。高松宮邸のすぐ脇、魚籃坂下方向へ向かって下る急な坂道で、作中における付近の建物(作中では高松宮邸は名こそ明記がないが、門の位置などが符合)及び路地の描写、近隣の交番の位置などが正確で、横溝が当地を取材した状況が伺える。
wikipedia「病院坂の首縊りの家」

と、解説されています。
普段何気なく歩いている坂にも面白い話があり、それを調べながら巡るのも新たな港区の魅力発見になりますね。