平成25年 経済・港湾委員会(3月17日)

経済・港湾委員会

平成二十六年三月十七日(月曜日)
第八委員会室

平成26年3月17日、経済・港湾委員会にて東京港における船舶の安全運航の確保について、ポートラジオ業務について、海の森の造成について、選手村選定にともなう豊洲・晴海再開発整備計画の改定について質問いたしました。


■船舶の安全運航の確保について

1.船舶の安全な運航を確保するためのとりくみについて

〇菅野委員

 それでは、最初に、東京港における船舶の安全運航の確保についてお伺いしたいと思います。
 先日、東京港を私の地元の方たちと一緒に、コンテナふ頭など、視察をさせていただきました。大変その際にはお世話になりました。笹川部長にもおいでいただいてありがとうございました。そのときもコンテナふ頭だけではなくて、東京港全体を見ることができたわけですが、また、先般の利島、大島の視察の帰路の船からも、この東京港が非常に多くの船舶が行き交う港であるということを改めて実感いたしました。後でお聞きしたところ、年間二万六千隻もの船舶が入出港をしているということです。
 日本を代表するコンテナふ頭である大井ふ頭と青海ふ頭は、航路を挟んで向かい合っていて、さらに青海ふ頭の北側には新たな客船ふ頭も建設されることになりました。ただ、これらのふ頭は近接しており、東京港のメーン航路である第一航路を利用するため、入出港する船舶が行き違い、あるいは複数の船舶が続いて航行するようなことも多いものと思われます。
 大型船は、一度動き出すとすぐに方向を変えたりすることは困難だと聞いています。また、貨物の積み込みが終わり、出港する際には船を反対向きに方向転換することが必要で、そのためには広いエリアが必要であるともお聞きしました。
 そう考えますと、例えば入港する船と出港のために方向転換している船とが接触するようなこともあり得るのではないかと大変心配になります。特に、霧や夜間など見通しが悪いときには大変危険であると思います。
 そうした状況の中で、船舶が事故を起こすことなく安全に着岸し、滞りなく貨物の積みおろしや積み込みをして円滑な物流を確保することは、首都圏四千万人の生活を支える東京港にとって非常に重要であります。
 そこでまず、船舶の安全な運航を確保するために、どのような仕組みがあるのかをお伺いしたいと思います。

○笹川港湾経営部長

 船舶が予定どおり安全に航行することは、円滑な物流の確保や効率的な港湾運営のために極めて重要でございます。
 船舶航行の安全確保に向けては、海上保安庁が航路管制を行っております。第一航路の場合、全長三百メートル以上の大型の船舶が航行する際には、当該船舶とそれに向かって対面航行する全長百メートル以上の船舶の交通整理が行われております。
 かつては、ほとんどの船舶が管制の対象でございましたが、東京港を利用しやすい港にするために、官民で協力いたしまして、段階的に規制を緩和してきたものでございます。
 そのため、現在では、東京港を入出港する船舶の大半が海上保安庁の管制を受けてはおりませんが、安全に万全を期すためには、それを補完するような港内の交通整理の仕組みが必要となってまいりました。
 都は、港湾サービスの向上などのため、ポートラジオと呼ばれる無線局を開設いたしまして、船舶の運航状況の把握や関係者間の連絡調整の業務を行ってまいりましたが、こうした動きに対応いたしまして、平成二十二年より東京港独自のサービスとして、新たにポートラジオを活用した港内の交通整理、誘導を行っております。

2.安全航行の確保のためのポートラジオ業務について

〇菅野委員

 利用しやすい港にするということと船舶の安全航行の確保を両立させるために、都がみずから一歩前に出て、ポートラジオ通信局を開設して、それをさらに活用し、交通整理を行っているということであります。それは無線による誘導ということですが、具体的にどのような業務なのか、もう少し掘り下げてお聞きしたいと思います。
 具体的に、そのポートラジオの業務を実際どう行っているのかをお伺いしたいと思います。

○笹川港湾経営部長

 ポートラジオでは、通信士が入出港する船舶との通信を行い、円滑かつ安全な航行ができるよう、日本語及び英語により誘導をしております。
 具体的には、現在位置や入出港におくれがないかなど、船舶の運航状況を把握するとともに、例えば入港の場合であれば、水先人やタグボート、船舶代理店に到着予定時刻を連絡して、入港や着岸作業の準備をしてもらうなど、円滑に着岸できるようサポートをしております。
 また、船舶に対し、他の船舶の動きなどの情報提供や注意喚起を行うなど、危険な状況になることを防止いたしまして、船舶の安全航行を確保しております。

3.東日本大震災時のポートラジオの状況について

〇菅野委員

 ポートラジオは、今や東京港の運営にとって非常に重要な機能だということがわかりました。万一、この機能が停止してしまうと、船舶の運航に大きな支障となり、港の運営に重大な影響を及ぼすことになってしまいます。
 ここで思い起こされるのが、三年前に発生した東日本大震災であります。東京も大きな揺れが襲い、東京湾内には津波警報が発令されました。また、福島第一原子力発電所の事故により、都内でも計画停電を余儀なくされていました。
 そこで、東日本大震災の際には、ポートラジオはどのような状況だったのか、お伺いしたいと思います。

○笹川港湾経営部長

 ポートラジオは、大田区城南島にございます大井信号所で業務を行っておりますが、機械に異常はなく、停電も発生しなかったため、業務を継続できました。
 しかし、津波警報が発令され、海上保安部から東京港に入港している船舶に対して、港の外への避難勧告が出されたため、当時、港内にいた四十二隻の船舶のほとんどが避難をいたしました。
 避難する船舶が集中し、それぞれタグボートの手配要請など出港に必要な連絡を行ったため、通信回数が通常の三倍に上ったほか、特に外国船は英語での情報を入手できる機関がポートラジオしかなかったため、地震や津波に関する最新情報について問い合わせを多数受けるなど対応に追われる状況でございましたが、各船舶が安全に避難できるよう懸命にサポートを行いました。

4.ポートラジオ運営にあたる、危機管理上の課題について

〇菅野委員

 さきの大震災の際にも、避難する船舶のために、ポートラジオが精力的に対応されたということは大変評価したいと思います。
 東京港は外国船が多く来航しており、中には地震や津波になれていない船長もいるものと思います。災害時においては、英語などの外国語による情報が少なく、外国人は情報過疎になる可能性が高くなります。そうした問い合わせに対応することは、船舶が安全に避難する上でも大切であります。
 首都直下地震や南海トラフ巨大地震などの被害想定が発表されていますが、事前の備えにより、被害を相当軽減することができるとのことであります。ポートラジオの業務においても、災害時にしっかりと対応できるかどうかは、地震や津波などの災害に対し、平常時から着実に準備を行っているかどうかにかかっています。危機管理という考え方からは、業務の継続に障害となることを一つ一つ洗い出し、そうしたリスクに対する対応を検討し、対応策として整えていく必要があります。
 そこで、ポートラジオを運営していくのに当たり、危機管理上の課題として、現状、どのようなものがあるのか、お伺いしたいと思います。

○笹川港湾経営部長

 首都直下地震や南海トラフ巨大地震など、来るべき地震や津波に対し万全の体制をとるためには、建設後三十六年が経過いたしました信号所の建物そのものの経年劣化への対応を図る必要がございます。
 また、信号所には非常用発電の設置がなく、無線など最低限の機器が動く容量の携帯型発電機しかないため、長期間の停電への備えが十分ではございません。
 加えて、船舶の運航状況の把握や関係者間の連絡調整だけでなく、船舶航行における危険防止などへと業務の幅が広がりまして、これに対応するための人員や機器もふえております。
 こうしたサービス範囲の拡大と高度化への対応として、施設の拡張も必要でございます。

5.ポートラジオの信号所建て替えについて

〇菅野委員

 今後のポートラジオの運営に当たっては、信号所建物の経年劣化を初め、さまざまな課題があることがわかりました。特に、電源の確保や信号所の老朽化対策は、危機管理面から喫緊の課題であると思います。業務を的確に運営するためには、これらの課題を速やかに解決する必要がありますが、大井信号所は業務の拡大により、既に手狭になっているということであります。非常用発電機の設置場所の確保や業務実態に合った施設に充実させていくためにも、この際、信号所の建てかえを検討していく必要があるのではないかと思います。
 都は、信号所の建てかえにより、危機管理体制の確立など、将来に向けて業務実施体制の整備を行うべきと考えますが、ご見解を伺いたいと思います。

○笹川港湾経営部長

 委員ご指摘のとおり、ポートラジオの運営においては、来るべき巨大地震に対する危機管理面などの課題がございますが、これらの課題を解決し、的確な業務運営を行うため、来年度、基本調査を実施し、信号所の建てかえに向けた検討を開始いたします。
 その際、十分な容量の非常用発電機の設置など、危機管理面を含め、業務が適切に実施できるよう検討を進めてまいります。
 東京港を利用する船舶が安全に航行し、災害時においても適切に対応できるよう、ポートラジオの的確な運営に向けて積極的な対応を図ってまいります。

〇菅野委員

 ポートラジオというサービスを行っていることは、今回視察をして初めて知りましたが、これは船舶が安心して航行するための非常に重要なインフラであり、東京港を支える縁の下の力持ちであります。
 実際、ポートラジオを知っている都民は少ないと思いますが、こういうサービスがあって初めて東京港の円滑な運営が可能となっているのであります。
 東京港を世界一のサービス水準の港にしていくためには、ハードだけではなく、ソフト面からも船舶や荷主のニーズに手が届くきめ細かいサービスの提供が必要であり、そのためにもポートラジオの存在は不可欠であります。
 大井信号所の建てかえに向け、しっかりと調査検討を行い、ポートラジオがその役割を存分に発揮できるように、東京港の危機管理能力の水準を高め、世界から信頼される港としてさらなる成長を遂げられるように、ぜひとも頑張ってほしいと要望して、次の質問に移ります。

■海の森造成について

1.海の森事業における堆肥の生産状況、剪定枝葉の活用状況について

〇菅野委員

 先月、整備が進む海の森を視察いたしました。海の森は、オリンピック競技大会の会場としても注目を浴びていますが、東京港の真ん中に位置していることから非常に景色もよく、ぜひたくさんの人に出かけていただきたいスポットだと思いました。
 私が視察した当日は天気もよく、ディズニーリゾートや房総方面、また、富士山なども見えましたし、東京タワーや六本木ヒルズなど都心の様子までもとてもよく見えました。正直なところ、実際に現地に行ってみるまでは、樹木はどれもまだとても小さいのかと思っていましたが、場所によっては既にこんもりと茂っていて、思ったより大きく育っていることに驚きました。平成二十八年度の一部開園が今から楽しみです。
 この整備事業は、資源循環と都民協働、そして風の道の起点という三つのコンセプトにより進められているとのことで、なるほどボランティアの方々が大切に育てている苗木の様子や、大勢の方々が参加して植えられたという植樹場所の様子にも感銘を受けました。
 そこで、私が特に興味を持ったのは資源循環の取り組みです。海の森の基盤造成には、再開発事業や高速道路の地下トンネルの造成等で発生した大量の土をリサイクルして使っているとお聞きしましたが、そうした発生した土は、残念ながら、決して栄養に富むものではないため、そこに堆肥を混入して使用しているとお聞きしました。
 さらには、この堆肥についてもリサイクルによって製造したものであるということで、これまで廃棄物扱いであった剪定枝葉を堆肥にかえて使うという資源循環のすばらしい発想だと思いました。
 そこで、詳しくお聞きしたいと思いますが、まずは、海の森事業における堆肥の生産状況、剪定枝葉の活用状況についてお伺いしたいと思います。

○石原臨海開発部長

 海の森の造成におきましては、植樹対象地の表層一・五メートルを植栽基盤とし、建設発生土に堆肥を二割程度混入したものを盛り土してございます。
 この堆肥については、委員ご指摘のとおり、これまで可燃ごみとして焼却処分されていた都内の公園や街路樹の剪定枝葉をリサイクルして製造したものでございます。
 具体的には、大田区内に設置いたしました海の森みどりの資源化センターにおきまして、公共事業で発生した剪定枝葉を受け入れ、製造する堆肥の原料としております。
 平成十九年度の事業着手から平成二十四年度末までの実績では、二十三区とその周辺自治体で発生しました約三万トンの剪定枝葉を受け入れ、二十五メートルプール約二百杯分に当たります約七万立方メートルの堆肥を生産しまして、海の森の植栽基盤とすることができました。

2.海上公園で発生する剪定枝葉の堆肥化も含めた活用状況について

〇菅野委員

 都内の街路樹や公園から発生する剪定枝葉の処理は恒久的な課題といわれていましたので、大変よい取り組みと思います。
 しかしながら、この海の森事業において、森となる部分の大半は平成二十八年度の一部開園までに造成が終わると聞いています。大量の堆肥を必要とする海の森における植栽基盤造成が完了すると、せっかくこれまで活用していた剪定枝葉がまた廃棄物として処理されるようになってしまうのではないかと心配をしています。
 資源循環をコンセプトとする海の森事業を進めてきた港湾局には、剪定枝葉の活用について、今後も継続、発展させてもらいたいと思います。
 そもそも、剪定枝葉は、何も堆肥に限定せずとも、ほかにさまざまな活用方法があるのではないかと思われます。また、そうした可能性を探る必要もあるのではないでしょうか。剪定枝葉を資源として認識することが重要だと思います。
 そこで、海上公園で発生する剪定枝葉の堆肥化も含めた活用状況についてお伺いしたいと思います。

○石原臨海開発部長

 海上公園で発生する剪定枝葉の多くは、海の森みどりの資源化センターに運搬しまして、堆肥化の原料としているほか、剪定枝葉のエネルギー源としての活用可能性を検証するため、指定管理者の協力を得まして、大井ふ頭中央海浜公園におきまして平成二十三年度から実験を開始しております。
 この実験では、三十八ある海上公園のうち、南部地区の十六公園において発生する剪定枝葉をチップ化の上、ボイラー燃料として活用することで温水を製造し、スポーツ施設利用者の更衣棟の給湯や暖房への供給を試みるものでございます。
 ボイラー燃料としてチップを燃焼させる場合、チップが十分に乾燥していることが望ましいのですが、その乾燥には時間と手間がかかる中、最も効率的に燃料として取り扱うことのできるチップの含水率とはどの程度のものなのかを検証しております。
 その結果、含水率を五〇%から二五%に下げることによりまして、重量当たりの熱量は一・七倍程度になること、また、この乾燥チップをボイラー燃料として活用することで、熱量としては、例えば冬季の給湯については、都市ガスの使用量の約八〇%の削減につながることがわかりました。
 今後、実験を継続しまして、剪定枝葉をより一層活用できるよう、基礎データ蓄積などに努めてまいります。

3.剪定枝葉の活用に関する今後のとりくみについて

〇菅野委員

 今のご答弁でも、剪定枝葉をチップ化するというのは、他局の施設や他の自治体においても聞いたことがありますけれども、大井ふ頭中央海浜公園におけるその実験は、チップと都市ガスの代替の可能性を検証しているということで、これまで聞いたことのないような、なかなかおもしろい実験だなというふうに感じました。
 大井ふ頭中央海浜公園にとどまらず、こうした実験などの試行はもっともっと進めるべきだと思います。海の森事業の推進により、多くの造園企業等もリサイクルの大切さを認識したものと思いますので、そうしたネットワークを活用することなどにより、堆肥についても新たな供給先を探っていくこともできるかと思います。また、先ほどのチップのように、堆肥とは異なる形にして活用していくことも探るべきであろうかと思います。
 いずれにせよ、剪定枝葉というのは大きな資源になり得るものだと思います。これからも剪定枝葉の活用方法等について、海の森事業で培ったノウハウを生かしていただいて、発展的な検討を行ってもらいたいと思います。そしてその際には、バイオマス発電など視野をもっと広く持つことも必要なのではないでしょうか。
 あわせて、東海ふ頭公園予定地に整備され、多くの造園会社等に認知された資源化センターのさらなる活用等の可能性についても検証していくべきと考えますが、剪定枝葉の活用に関する今後の取り組みについてのお考えをお伺いしたいと思います。

○石原臨海開発部長

 これまでの公園での活用実績からも、剪定枝葉は資源として大きなポテンシャルを有しているといえます。
 今後、剪定枝葉の活用策について、大井ふ頭中央海浜公園における実験の継続を初め、堆肥やバイオマス発電燃料や舗装材料など、幅広く需要を調査するなどいたしまして、効果的な循環システムの構築を検討していきます。
 あわせて、この検討の中で、お話の資源化センター事業の今後の取り扱いにつきましても検討いたしまして、これまでの経験やネットワークを最大限に活用できるよう取り組んでまいります。

〇菅野委員

 ぜひそうした取り組みを行っていただき、大量に発生する剪定枝葉の活用を図っていってもらいたいと思います。
 海の森事業で取り組みを進める資源循環の思想をさらに発展させ、世界に誇れる環境都市のありようを、ぜひこの港湾エリアからも発信していってもらうことを要望して、次の質問に移ります。

■豊洲・晴海再開発整備について

1.選手村整備に伴う豊洲・晴海開発整備計画の一部改定について

〇菅野委員

 最後に、豊洲・晴海開発整備計画について伺います。
 晴海地区は、国際見本市会場が去って以来、都心にあり、ポテンシャルが高い地域であったにもかかわらず、十五年以上の間、開発の契機に恵まれず、まちづくりが進んでおりません。
 しかし、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催が決まり、そこに選手村が整備されることになりました。長らく眠っていた町がいよいよ目覚めるときであるといえます。
 地域と行政が膝詰めで話し合い、個々の利害を超えて調整し、ぜひとも未来に伝えるすばらしいまちづくりを行ってほしいと希望します。
 そこで今回、選手村が晴海地区に整備されることに伴い、豊洲・晴海開発整備計画を一部改定するとのことでありますが、今回の一部改定をどのような背景で行うこととしたのか、お伺いしたいと思います。

○小野開発調整担当部長

 豊洲・晴海開発整備計画につきましては、平成九年以降、晴海地区における改定が行われておらず、今後、良好なまちづくりを進めるためには、この間のオフィス需要の減退など、土地利用の需要動向等を踏まえた晴海地区全体を対象とする見直しが必要となってきております。
 こうした状況の中、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催が決定し、晴海地区に選手村が整備されることとなりました。選手村の建物につきましては、大会終了後に改装を加え、住宅等として有効活用することとされておりますが、その予定地の大部分は、従前の土地利用計画上、国際交流拠点となっており、住宅等を整備することができないため、土地利用計画などを見直す必要が出てまいりました。
 さらに、選手村整備のスケジュールが非常に厳しく、地元住民、地域の方々からの要望を踏まえた豊洲・晴海開発整備計画全体の見直しを行う時間が十分にないことから、選手村の整備を切り離して進めることができるよう、一部改定をすることとしたものでございます。

2.豊洲・晴海開発整備計画の一部改定に伴う人口フレームの見直しについて

〇菅野委員

 計画の一部改定を今年度内に行う必要性については、やむを得ないものだということは今のご答弁からも理解できましたが、たとえ一部の改定ではあっても、地元の方々には大きな関心のあるところであろうかと思います。
 そこで、改定の細かい内容について伺いたいと思います。
 本計画における人口などの開発フレームは、開発規模を示すもので、計画の根幹をなすものであります。今回の改定では、その開発フレームにおいて居住人口が増加し、その一方で就業人口については減少するとの説明がありましたが、人口フレームの見直しはどのような考え方に基づいて行ったのか、お伺いしたいと思います。

○小野開発調整担当部長

 従前の計画では、選手村予定地に、先ほど申し上げた国際交流拠点のほか、住宅やオフィスビルなどの整備を予定しておりました。
 選手村跡地の居住人口につきましては、一万五千人程度が見込まれておりますが、従前の計画で、住宅地に既に三千人程度が予定されていたため、差し引きで一万二千人程度の増といたしました。
 また、就業人口につきましても、従前の計画でオフィスビルなどを予定している用地にも住宅等を整備することから、その用地に予定されておりました三千人程度を減ずるものでございます。

3.今回の一部改定における中央区や地元住民等との協議の経過について

〇菅野委員

 見直しの考え方はわかりましたが、選手村の後利用で、居住人口が一気に一万二千人も増加すると、地元にとっては大きな影響があります。小中学校を初めとする公共公益施設や、スーパー、コンビニなどの生活利便施設が不足するなど、地元にとっては不安な点もあるのではないかと思いますが、そこで今回の一部改定における中央区や地元住民等との協議の経過はどうだったのか、お伺いします。

○小野開発調整担当部長

 今回の一部改定におきましては、中央区や地元住民、地権者の方々と協議を重ね、案を詰めてまいりました。
 協議の過程で、地元の方々からは、選手村を整備することに反対するものではないが、選手村があった思い出の残る町にしてほしいとのご意見や、オリンピックは一時のものなので、オリンピック後のまちづくりについて、インフラの整備なども含めてしっかり考えてほしいなどのご意見が寄せられました。
 これらの協議の結果、三月四日には、中央区や地元住民の方々等から成る晴海まちづくり協議会において了解をいただき、このほど計画の一部改定を行ったところでございます。

4.今後、地元住民等と協議していく具体的な事項や課題について

〇菅野委員

 選手村の整備はもちろん重要課題であります。しかしながら、地元と話し合う過程の中で寄せられた意見にもありましたように、ここではオリンピック後を見据えたまちづくりに取り組むことが重要であります。まちづくりは、住民にとって日々の暮らしに直結する重大な関心事でありますので、まずは行政と地元とで全体のイメージを共有した上で取り組むべきものと考えます。
 そのためにも、引き続き、地元住民、地権者と十分議論を重ね、晴海地区全体を対象にした計画改定を行い、住民がまちづくりに参画し、晴海地区のポテンシャルを最大限に生かした誇りを持てる町の開発に取り組んでいただきたいと思います。
 そこで、今後の全体改定に当たり、地元住民等と協議していく具体的な事項や課題について、お考えをお伺いしたいと思います。

○小野開発調整担当部長

 豊洲・晴海開発整備計画につきましては、今後、平成二十七年度中に社会経済状況の変化を踏まえた全体改定を行うこととしており、土地利用計画を見直すとともに、必要となる公共施設の配置等についても検討してまいります。
 具体的には、小中学校について、今後の居住人口の動向を見据えて、整備主体となる中央区と設置箇所数や場所等について協議してまいります。
 また、交通基盤につきまして、現在、環状二号線の整備や大江戸線勝どき駅の改良などが進められておりますが、今後、中央区のBRT構想が具体化していく状況を踏まえ、都として必要な技術的支援や情報提供を行うなど、晴海地区の交通アクセスの向上に取り組んでまいります。
 こうした課題につきまして、中央区や地元住民の方々等と十分に意見交換を行いまして、全体改定に取り組んでまいります。

〇菅野委員

 学校や交通基盤など、まさに課題山積の状況で、これからが本番であるといっても過言ではありません。選手村の整備を着実に進めるとともに、地元の要望に十分耳を傾け、丁寧な説明、きめ細かく協議を行うなど、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックを契機とした晴海のまちづくりにしっかりと取り組んでいただくことを強く要望して、私の質問を終わります。


【都議会リポート】

https://www.gikai.metro.tokyo.jp/record/economic-port-and-harbor/2014-03.html