平成28年 オリンピック・パラリンピック等推進対策特別委員会(10月11日)

オリンピック・パラリンピック等推進対策特別委員会

平成二十八年十月十一日(火曜日)
第四委員会室
午後一時五十分開議

平成28年10月11日、オリンピック・パラリンピック等推進対策特別委員会にて、初めての試みである追加種目の実施を成功させるために、実施する会場予定地、被災地開催、会場費用の負担などについて質問いたしました。


■追加種目の東京大会での実施について

1.会場予定地の決定の経緯について

〇菅野委員

 それでは、私の方から、まず質問させていただきます。
 今、ご報告もありましたが、八月三日、IOCの総会において、組織委員会が提案した追加種目の東京大会での実施が決定いたしました。我々東京都議会は、一昨年の第四回定例会において、二〇二〇年東京大会における野球・ソフトボールと空手道の競技実施を求める決議も行っているところであります。これら二競技も含めて、IOCの理解が得られたことは、まことに喜ばしいことであります。
 しかし、一方で、例えば野球については、アメリカ、メジャーリーグの選手の参加が不透明であるなど、懸念が示されているという報道もありました。
 そのような中で、IOCの総会で、満場一致で提案どおり採択されたということは、東京大会の追加種目に対するIOCの期待のあらわれであり、都議会自民党としても、その期待に応えるべく、東京大会の追加種目は大成功したと後世に語り継がれるように、しっかりと盛り上げていきたいと思うわけであります。
 そこで、そのためには、まず第一に、競技会場をどこにするのかが大変重要であります。オリンピックは単一競技の国際大会とは異なり、三十三競技の一流選手が全世界から集まって、注目度も高く、多数の観客が集まります。
 また、最高の映像を世界中に発信する必要があるなど、それらに対応するためのさまざまな条件があり、会場をどこにするのかを決めるのはそう簡単にはいかないと思います。
 そこで、前回の当委員会では、この会場予定地について、口頭で報告がなされたと聞いておりますけれども、まず、この会場予定地はどのような経緯で決まったのかを伺いたいと思います。

○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長

 追加種目の会場については、種目決定後に、できるだけ速やかに会場を確定させるために、組織委員会とともに検討を進めてまいりました。
 各自治体からの要望も踏まえ、候補となり得る施設等を幅広く検証し、IFやIOCとの協議を通じて、候補地の絞り込みを行ってまいりました。組織委員会理事会での決議を経て、候補地を一カ所に絞り込んだ会場予定地が、八月三日のIOC総会においてコーツ調整委員長から示されたところでございます。
 なお、これら会場予定地のほかに、被災地での一部試合の開催可能性について検討されております。

2.会場予定地の絞り込みのポイントについて

〇菅野委員

 この追加種目は、オリンピックアジェンダ二〇二〇により創設された新しい制度であり、世界的に注目度も高く、その絞り込みの過程には多くの苦労もあり、大変だったと思います。
 そこで、各会場予定地は、どういう視点で絞り込んでいったのか、絞り込みのポイントを伺いたいと思います。

○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長

 競技会場につきましては、アスリートにとって快適な競技環境であることや、各競技の実施に求められる要件に合致し、大会を確実に運営できる会場であることなどの観点から、既存施設を中心に、組織委員会とともに幅広く検討を行いました。

3.野球・ソフトボールやサーフィンなどの種目において都内を会場予定地とすることができなかった理由について

〇菅野委員

 会場予定地の決定に当たっては、全国の自治体から要望を受けたということですけれども、組織委員会や都は、都内自治体からも開催要望を受けていると思います。
 例えば、文京区からは東京ドームでの野球・ソフトボールの開催要望、そして、新島村からは羽伏浦海岸でのサーフィンの開催の要望があったと聞いています。
 そこで、野球・ソフトボールやサーフィンは、都内を会場予定地とすることがどうしてできなかったのかを伺いたいと思います。

○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長

 野球・ソフトボールにつきましては、東京ドームを初め、都内球場を含む全国数十カ所の既存球場を対象として、組織委員会とともに検証を行いました。
 その結果、野球とソフトボールを同一会場で実施することを前提に、セキュリティーを初め、オリンピック競技を開催するに十分な運営スペースが確保できることなどの観点から、IF、IOCと協議を重ね、横浜スタジアムが会場予定地となりました。
 サーフィンにつきましては、新島村羽伏浦海岸を含む全国の海岸を対象に検証を行いました。
 島しょでの開催は、選手、関係者、観客等の輸送や宿泊に課題があり、IF、IOCと協議を行った結果、サーフィン競技に適した良質な波と、大会を確実に実施できる砂浜を有する千葉県釣ヶ崎海岸が会場予定地となりました。

〇菅野委員

 さまざまな要件を精査した上で、そこに至ったということは理解できましたけれども、開催を要望していた都内の自治体では、恐らく期待が膨らんでいたところであったと思います。地元住民の気持ちに配慮して、これからの盛り上げの取り組みを十分に行うよう要望しておきたいと思います。

4.野球・ソフトボールの福島県での開催について

〇菅野委員

 さて、先ほどの答弁では、被災地での開催についても、一部その可能性が検討されているとのことでありました。丸川大臣も、被災地の開催に積極的な意向を示しておりますし、福島県の内堀知事は、組織委員会の森会長に対して、県内開催の要望を行っています。
 いうまでもなく、国民的な人気を誇る野球・ソフトボールを東日本大震災の被災地で開催することができれば、被災地の方々を勇気づけ、国全体の盛り上がりにつながるとともに、世界中に被災地の復興をアピールする絶好の機会となることは確実であります。
 特に福島県については、今なお避難されている方々も多い中で、野球の盛んな地域柄もあり、野球・ソフトボールの予選開催の期待が大いに高まっているようであります。
 そこで、野球・ソフトボールの福島県での開催についても、都はどのように考えているのか伺いたいと思います。

○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長

 野球・ソフトボールの一部試合の被災地開催については、組織委員会を中心に、試合形式などのゲームプランとあわせて、その可能性を検討しております。福島県には、プロ野球開催などの実績を持つ大規模な球場が複数あり、県や県内自治体が開催を強く要望していることは承知しております。
 東京二〇二〇大会は、東日本大震災からの復興をなし遂げた姿を全世界に示す絶好の機会であり、野球・ソフトボールの福島県での開催は、復興オリンピック・パラリンピックとして意義あるものと認識しております。

〇菅野委員

 大会成功には、都民、国民の盛り上がりは不可欠であります。そういった意味で、今回の追加種目は、オリンピックに新たな魅力をもたらしてくれるものと期待をしており、この追加種目が被災地で開催できれば、被災地は確実に元気づけられるものと思います。
 都は、オリンピック・パラリンピックの興奮と感動をみんなで共有できるライブサイトを、リオ大会期間中にも東北被災三県で設けました。
 また、オリンピック・パラリンピックの象徴であるフラッグを巡回させるフラッグツアーは、まさに先週末を皮切りに、小笠原村と奥多摩町から始まったところでありますが、このフラッグツアーを今後、被災地にも展開するとしています。
 今後とも、被災地とともに盛り上がり、オリンピック・パラリンピックの興奮と感動を分かち合う取り組みをぜひ継続していってもらいたいと思います。

5.追加種目の会場費用の負担について

〇菅野委員

 さて、この追加種目、五競技十八種目が東京大会の競技に加わることにより、新たに会場の準備が必要となると思いますが、その施設使用料や整備費は一体誰が負担することになるのか伺っておきたいと思います。

○雲田オリンピック・パラリンピック準備局調整担当部長

 現在、示されております会場予定地が十二月のIOC理事会におきまして決定されることになれば、野球・ソフトボールと空手は既存会場、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンは仮設会場となります。
 現在、役割分担につきましては、大会準備全般にわたり、都、組織委員会、国の三者により協議しているところでありまして、追加種目の会場につきましても、三者協議を踏まえて対応してまいります。
 また、東京都外となります会場につきましては、三者協議を踏まえまして、国、都、組織委員会、会場が所在する自治体で構成されます関係自治体等連絡協議会などの場におきまして協議していくこととなります。
 なお、国に対しましては、地方自治体や民間団体が行う競技会場の施設整備などにつきまして支援を要請しているところでございます。

〇菅野委員

 さまざまな検討が進んでいるということでありますけれども、最少の経費で最大の効果を発揮させるためには、どのような整備や運営を行うのがいいか、開催都市の都としても、組織委員会と連携して、ぜひともよく検討してほしいと思います。これはお願いをしておきます。

6.追加種目を盛り上げるために

〇菅野委員

 そこで、質問の最後に、東京大会が初めての試みとなります、これら追加種目を盛り上げるための局長の決意をお伺いしたいと思います。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長

 オリンピックアジェンダ二〇二〇により創設されました追加種目は、東京二〇二〇大会で初めての実施となるため、後の大会に与える影響も大きく、その成否はIOCにとっても試金石となるものと思っております。
 また、世界的な注目もあわせて、その注目の的になっていくものと考えております。
 また、一方では、実施競技がふえることによりまして、開催都市としても新たな準備が発生することも事実でございます。
 委員ご指摘のとおり、効率的な整備や運営を行えるよう、組織委員会と十分に連携していくことが極めて重要であると考えております。
 リオ大会も終わりまして、東京二〇二〇大会まで残された時間は長くありません。競技の魅力や選手の活躍を幅広く発信するなど、さまざまな取り組みを加速させ、この追加種目を含めまして、二〇二〇年大会の会場を満員の観客で埋め尽くし、東京のみならず、日本全体が盛り上がるよう、局職員一丸となり、しっかりと取り組んでまいります。

〇菅野委員

 局長、ありがとうございました。追加種目は、都内以外に他県での実施が予定されています。他県と連携した機運醸成など、取り組むべき課題は多岐にわたり、困難が伴うものと思います。
 費用増にも配慮しながら、この追加種目を日本中で存分に盛り上げて、オリンピックの歴史の転換期となるようなすばらしい大会とすることを強く希望しまして、私の質問を終わります。


【都議会リポート】

https://www.gikai.metro.tokyo.jp/record/olympic-propulsion/19-39.html